「自傷などではない、前向きなセルフケアの方法を獲得」
筋トレを始めた1か月後の7月時点で「全然ダメ」と投稿していた時は
「筋肉的にも精神的にもまだ効果が出てくる前だったので、そんなに筋トレ信者がいうほど劇的に変わるわけじゃないじゃん!といった心境でした」
と振り返るが、筋トレを続けていく中で気持ちが変化していったという。
「大学を休んで好き勝手遊んでいたら(結果的に良い休息になったのだと思います)、22年頃にはいわゆる回復期に推移していったと思います。それから筋トレを始めて、どんどん自信や気分転換の方法が見つかったことへの嬉しさを実感できるようになってきて、嫌なことがあっても対処できるようになっていきました。うつ病が治ると表現したのは、自分の中では『自傷などではない、前向きなセルフケアの方法を獲得した』いう感覚です」
筋トレ以外にうつ病を治すために行ったことはあるか。
「初めは抗うつ薬などを飲んでいましたが、何度も症状の改善と悪化を繰り返していました。筋トレと食事(5キロほどの増量)がかなり心身の健康に貢献したと思います。あとは出来るだけ外に出るようにしているのも効果が大きかったと思います」
うつ病が「治った」思ったタイミングや、今の気持ちについては、次のように振り返った。
「嫌なことがあって、普段なら希死念慮を感じていたような場面で、『じゃあ走ろう』と思った時が、うつ病が治ったと思った瞬間です。それ以降は症状の悪化もなく継続している感じです。現在は、今までは恋愛など何か支えが必要だった自分が、自分1人で精神を立て直せるようになって嬉しいという気持ちで過ごしています。大学にも復学して過去2年ともクリアできなかった実習をがんばっているところです。前向きに努力できています」