佐々木朗希の大リーグ挑戦は「時期尚早」 元楽天ヘッドが「不安要素」指摘...山本由伸との違いとは

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   プロ野球ロッテの佐々木朗希投手(22)が2024年のシーズン終了後にもポスティングシステムを利用して大リーグに挑戦する可能性が浮上した。複数のスポーツ紙が24年1月5日に報じた。プロ5年目を迎える22歳右腕の大リーグ挑戦は実現するのか。楽天の元ヘッドコーチ橋上秀樹氏(58)はJ-CASTニュースの取材に、佐々木の日本での実績などを踏まえ「時期尚早」との見解を示した。

  • 佐々木朗希投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
    佐々木朗希投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
  • 佐々木朗希投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「今年いかに成績を残したとしてもまだ早いと思います」

   スポーツ紙の報道によるとロッテの高坂俊介球団社長が、今季周囲が認める活躍を前提として佐々木の大リーグ挑戦を後押しすることを明かしたという。

   佐々木は19年ドラフト会議でロッテから1位で指名され入団。ルーキーイヤーの20年は春季キャンプから1軍に帯同するも公式戦の登板はなかった。21年は11試合に登板して3勝2敗、防御率2.27だったが、22年は完全試合を達成するなど9勝をマークし、防御率は2.02だった。23年シーズンはケガなどの影響で15試合の登板に留まり、7勝4敗に終わった。

   橋上氏は佐々木の大リーグ挑戦に関して「正直に言って今年どれだけの成績を残してもポスティングでメジャーリーグに行くには、みんなから祝福されて送り出されるという感じにはならないと思います。日本での実働年数や実績などを考えると、過去にポスティングを利用してメジャーリーグに行った選手と比較してもあまりにも少なすぎる。今年いかに成績を残したとしてもまだ早いと思います」との見解を示した。

   「時期尚早」とする要因のひとつに故障のリスクを上げ、オリックスからポスティングシステムを利用して23年12月にドジャースに移籍した山本由伸投手(25)のキャリアと比較しながら両者の違いを解説。プロ46試合登板の佐々木に対して山本は172試合に登板して70勝をマーク。21年から3年連続で沢村賞に選出され、ドジャースと12年総額3億2500万ドル(約465億円)の大型契約を結んだ。

「佐々木投手のピッチング自体に大きな課題はない」

   橋上氏は「佐々木投手はポテンシャルが高く、メジャーリーグに行けば活躍するのは間違いないが、メジャーリーグで求められる先発ピッチャーとしての役割に対応できるか。そこが見えてこない部分」とし、次のように持論を展開した。

「山本投手にも故障のリスクはあるが日本での経験、実績などの裏付けがある。佐々木投手には故障に関するリスクを払拭できる裏付けになるものが全くないので、獲得する側としての判断は難しいと思います。佐々木投手のピッチング自体に大きな課題はない。制球、球種、フィールディングにしても早急にという課題はない。あるのは登板間隔の不安だけ。中何日で投げられるかというフィジカル的なもの。そこだけが心配なところだと思います」

   さらに「佐々木投手がメジャーリーグでどれだけ活躍するかという興味はあるが、現状では山本投手と比べて送り出す心情的なものが違うと思います」とし、「ポテンシャルの高いピッチャーであることは誰しもが認めるところなので日本でもう少し見たい。佐々木投手のポテンシャルの高さをもっと印象付けてほしい。日本のファンがまだ十分に佐々木投手のすごさを見ていない。もっとすごいものを見たいという欲求もあると思います」との見解を示した。

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