能登半島地震で氾濫するフェイクニュース 情報の真偽を見分けて命を守るには...日ごろの備えを専門家に聞く

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自治体のメール・SNS・アプリを登録しておこう

――ズバリ、震災時に急増するフェイクニュースを見分けるにはどうしたらよいでしょうか。日ごろからのリテラシーの身につけ方も含めて、具体的に教えてください。

水野さん 岸田文雄首相が早々に会見で「悪質な虚偽情報は決して許されるものではなく、厳に慎んでもらう必要がある」と言われました。やはり発信元を確かめる必要があると思います。またSNSは簡単に拡散することも可能ですが、知人から来た情報を安易に広めることは、悪意がなくても注意する必要があります。

発信元を確かめる、あるいはファクトチェックのひとつの手段、または日頃の備え(災害発生時もですが)として、ぜひとも地元の自治体のメール・SNS(LINE、X=旧ツイッター)・アプリなどを登録・フォローしておくことをお勧めします。

当研究所が2023年8月に行った調査では、年配者ほど自治体のメールを登録している人が多く、若い人ほどSNSやアプリを登録している人が多いという結果が出ました。しかし、まだ全体の4割に過ぎません。今日にでもぜひ登録、フォローすることをおススメします。

――リポートには、「データで見る防災ガイド」がつけられ、13項目のポイント&ガイドが掲載されていますが、震災時に一番役立つ、特に重要な項目を挙げるとすればどれでしょうか。

水野さん 特に重要という点では、平時に家族で連絡方法を確認することが大切です。当研究所が2022年4月に行った調査では、家族と連絡方法を決めている人は3人に1人しかいません。

年代によって連絡手段(可能な手段)は異なります。SNSが使えない高齢者もいれば、災害用伝言ダイヤルを知らない若者もいます。家族みんなができる連絡方法、できればその方法が使えない時に第2の手段として何をするか決めておくことも有効です。

また、正しい情報を得る、という点では、スマホに防災関連のアプリを入れておく、自治体からの情報を受信するため、自治体のアカウントをフォローしておく、ということも重要と考えます。「データで見る防災ガイド」で、「NHKニュース・防災アプリ」や「ドコモ災害用キット・アプリ」もインストールできます。

――能登半島地震発生に関連して、特に強調しておきたい対策がありますか。

水野さん 地震発災時に、いきなり普段とは違う情報取得を試みるのは大変かと思います。たとえば、普段テレビの視聴に慣れている高齢者であれば、NHKや民放のアプリを入れ、テレビ放送をスマホで見ることもいいでしょう。今回の地震でも、同時放送が多くされていますので、ぜひ試して欲しいです。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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