全国紙5紙の発行部数1450万部、15年で約半減 値上げの波も...デジタル転換の現在地は

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朝日の有料会員は横ばいの様相

   朝日は、日経のビジネスモデルを踏襲する形で「朝日新聞デジタル」を11年5月に創刊。当初は無料の旧サイト「アサヒ・コム」を存続させたため、有料会員が伸び悩んだ。そのため、12年1月にアサヒ・コムを「朝日新聞デジタル」に統合。この時点での有料会員は約6万人だった。

   最近も、有料購読をうながす大きな動きがあった。朝日新聞デジタルは、有料プラン以外に、個人情報を登録すれば会員記事が月5本まで読める「無料会員」制度があったが、22年8年、廃止に踏み切った。有料プランに一本化して収益力を高める狙いがあるとみられるが、その効果が現れているかは未知数だ。

   23年1月から、朝日のコンテンツがどれだけの人に届いているかを示す「朝日新聞メディア指標」を公表している。指標は「朝刊販売部数と朝日新聞デジタル有料会員の合計数」「朝日ID会員数」「月間ユニークユーザー(UU)数」「LINE友だち登録数」の4つで、このうち収益に直結するのが「朝刊販売部数と朝日新聞デジタル有料会員の合計数」だ。過去に3回公表しており、「383.8万+30.5万=414.3万」(22年12月)、「376.1万+30.5万=406.6万」(23年3月)、「357.3万+30.3万=387.6万」(23年9月)と推移している。紙媒体は右肩下がり、電子版の有料会員数は横ばいの様相だ。

   なお、朝日新聞デジタル創刊時(11年上期)の紙媒体の部数は778万5884部だった。

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