上司が若手部下の転職を「応援」? 無理に引き留めない企業に、優秀人材が集まる時代

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「次の職場で頑張ります!」

Hさん「実は...デジタル領域で幅広く事業展開している大手のA社から、内定をもらえたんです。でも、TさんやSさんに、これまでとてもよくしていただき、会社を賭けた大事な仕事を任せてもらい、すっかり育てて頂いて。それで...というのは、あまりに身勝手なんじゃないかと悩んでしまって...」
Tさん「Hさんらしいね。でも、そんな遠慮はいらないよ。A社なら、デジタル・コンテンツ制作の場数を経験するのに最適じゃないか。ここで育ったHさんの実績が認められた証だから、むしろ嬉しいよ。思う存分新しい仕事にチャレンジしておいで。困ったらいつでも相談に来ればいい。慣れたら兼業や副業で協業することもできるかもしれないし、経験を積んでまた戻りたければ、戻ってくればいい」
Hさん「ありがとうございます! Tさんに相談してよかったです。では次の職場で頑張ってみます」

   こうして、Hさんは転職を決め、しっかり社内引継ぎを済ませ、無事巣立っていきました。T部長は、手塩にかけて育てたHさんの卒業には一抹の寂しさを感じたものの、彼女の今後の活躍と成長を思うと、これでよかったと清々しい気持ちでもあったのです。

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