元日の日本を、巨大地震が襲った。2024年1月1日16時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする最大震度7、マグニチュード(M)7.6の地震が発生した。石川県能登では大津波警報が、また山形県、新潟県、富山県、福井県、兵庫県北部に津波警報が発令された。
津波は石川県輪島で1メートル20センチ以上、石川県金沢港で90センチ、富山市で80センチ。さらに日本海側では北海道から山陰、長崎県壱岐・対馬までの広い範囲で観測された。20時30分時点で、能登の大津波警報は津波警報に変わったが、いまだ被害の全貌がつかみきれないまま、不安な夜を迎える。
高台へ避難、避難所に1500人ほど集まる
津波は、何度でも押し寄せる。第一波より第二波以降が大きくなる場合も珍しくない。2011年の東日本大震災では、千葉県旭市で、地震発生から2時間40分後に到達した3度目の津波が最大7.6メートルに達し、16人死者・行方不明者が出た。最初の波が低かったからといって安心せず、避難所をはじめ安全な場所で過ごしてほしい。余震が続いているなか、まずは安全の確保が最優先だ。
地震に見舞われた地域では、停電が発生している。20時50分現在、石川県で約3万2400戸、新潟県で約1100戸となっている。天気予報を見ると、明日1月2日は石川県輪島で雨、最低気温マイナス2度。富山市は晴れ時々曇りで最低気温1度。また今夜停電が起きている新潟県上越は晴れ時々曇り、マイナス1度となっている。避難所で過ごす場合はもちろん、仮に停電が続き暖のとれない状況が続けば、寒さ対策が必須となる。
ピースボート災害支援センター(PBV)事務局長・上島安裕さんに電話取材した。滞在先の富山県入善町で地震にあった。「東日本大震災のあと、大きな余震がありましたが、それに似た大きな揺れでした」と語る。子どもたちが怖がり、食器類が落ちて割れる被害があった。車で高台に避難している人も多かったようだという。ただ津波による大きな被害は、取材時点では確認されていないとの話だった。
また、石川県志賀町の知人から聞いた話として、避難所に1500人ほどが集まっているとのこと。ただ避難所では断水がおき、テレビも見られないという話だった。