首都圏の鉄道、2023年大みそか~2024年元旦「終夜運転」状況 実施しないところ多いのはなぜ

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終夜運転には、人件費や動力費がかかる

   このような首都圏の終夜運転の状況について、鉄道に詳しいライターの小林拓矢氏は「終夜運転自体は、コロナ禍前から運行の本数が減っており、縮小気味でした」と明かす。

   そのうえで、「(一時に比べて)カウントダウンイベントが行われなくなったという理由もありそうです。また、高齢化により、真夜中に無理して神社仏閣に行こうとする人も減っています」と指摘した。そして、こう続ける。

「沿線に寺社仏閣のある鉄道としては高尾山薬王院のある京王電鉄と、成田山新勝寺のある京成電鉄が有名です。しかし、これらの鉄道もコロナ禍以前に比べて、終夜運転は運行の本数が減っており、やはり縮小気味です。多くの人は、元日の昼間に初詣に行くようになっているのではないでしょうか」

   一方で、昨今の物価高も影響しているのではないか、と小林氏はみる。「鉄道会社としても、終夜運転には人件費や動力費(電気代)がかかります」。そのため、「終夜運転は採算が合わないものになっています」というわけだ。

   ちなみに、西武鉄道だけ早い時期から終夜運転を行っていない理由について、小林氏は「おそらく沿線にある大きな(集客力のある)寺社仏閣は、川越市にある喜多院くらいしかないからかもしれない」とした。

(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)

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