週刊文春がお笑いタレント「ダウンタウン」の松本人志さん(60)をめぐる性的スキャンダルを報じた問題は、テレビや新聞でも相次いで報じられた。
松本さんが所属する吉本興業が早い段階で記事内容を否定する談話を出し、各社は吉本の発表を報じる形で疑惑に触れた。吉本は「今後、法的措置を検討していく予定」としており、スキャンダルをめぐる事実認定は司法の判断にゆだねられる可能性がある。
NHK&全キー局が吉本のコメントを報じる
事案は2023年12月27日発売の週刊文春1月4日・11日号が報じ、誌面の内容は12月26日にウェブサイトでも報じられた。吉本が反論コメントを出したのは27日午前。各局が相次いで吉本のコメントを報じた。
27日には、「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日系)、「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ=日本テレビ系)、「Nスタ」(TBS系)、「ニュースウォッチ9」(NHK)などが報じ、28日には「めざまし8」(フジテレビ系)、「Newsモーニング・サテライト」(テレビ東京)などが報じた。
新聞も28日の誌面で大半が扱った。朝日新聞は社会面で「松本人志さんの性加害記事否定 吉本興業、文春報道巡り」。毎日、日経、産経は、それぞれ「松本人志さん巡る文春報道に抗議」「松本人志さん記事で抗議 吉本興業、週刊文春に」「松本さん巡る文春報道、吉本が抗議」の見出しで記事を載せた。この3紙が載せたのは共同通信が配信した記事だ。読売は紙面では確認できず、ウェブサイトにスポーツ報知が配信した記事を掲載。東京新聞は、ウェブサイトに共同通信の記事を掲載した。
毎日、日経、産経、スポニチ、サンスポが「共同原稿」
朝刊として発行されているスポーツ6紙では、スポーツニッポン、サンケイスポーツが共同記事を掲載。デイリースポーツは、2ページある芸能面のうち、2ページ目の最初の項目で取り上げた。一番目立つ見出しの文字は
「松本人志『性加害』報道 吉本が否定」「文春提訴も」
で、次に大きい見出しでは「『事実一切ない』『法的措置を検討』」。さらに小さい文字で「文春は記事に自信『裏付け取材尽くした』」と、文春側の主張も伝えた。
東京中日スポーツは、芸能面の1ページ目に
「吉本興業 松本人志の報道否定『厳重に抗議し法的措置を検討』」、それよりも小さい見出しで
「『性行為強制』記事掲載」
「週刊文春も反論『裏付け取材尽くし、自信持っている』」
と伝えた。
スポーツ報知は芸能面2ページ目に雑報として「松本人志の週刊誌報道 吉本が否定」の見出しで記事を掲載した。
日刊スポーツは、東京都千代田区のコンビニで販売されている「7版」では、記事の掲載を確認できなかった。ただ、記事データベース「日経テレコン」には
「『松本人志の性的行為記事に法的措置』吉本が厳重抗議」
の見出しで記事が収録されており、締め切りによって掲載されているバージョン(版)もあるようだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)