居酒屋チェーンを展開する鳥貴族は2023年12月27日、全店で販売していた「ジャージー乳」を冠する酒に使用していたヨーグルトリキュールにおいて、ジャージー種の生乳が使われていなかったことが製造元からの報告で発覚したと公式サイトで発表し、謝罪した。
「ジャージー種の生乳が使われていなかった」
問題になったのは、鳥貴族が販売する「牧家牧場ジャージー乳ヨーグルトのお酒」のロック・ミルク割・オレンジ割(各税込360円)だ。
鳥貴族は12月27日、ヨーグルトリキュール製造元の北岡本店(奈良県吉野町)から「ジャージー乳のヨーグルトのお酒」(製品名)を仕入れていたと報告した上で、同製品に「ジャージー種の生乳が使われていなかったことが北岡本店より報告されました」と公式サイトで発表。「お客様には、多大なご迷惑をおかけしたこと深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
発表によれば、鳥貴族は「牧家牧場ジャージー乳ヨーグルトのお酒」を8万6611杯提供。12月7日~26日まで全店で販売していた。1店舗のみ12月1日から先行販売していたという。
北岡本店から仕入れていた製品について、鳥貴族は「ジャージー種の生乳で作られたヨーグルトではなく、ホルスタイン種又はアングラー種等の生乳で作られたヨーグルトを原材料とするもの」だったと報告。「品質・成分に問題はなく、健康への影響はございません」としている。
同社は、商品化する際に「『ジャージー乳』という記載が製品名・仕様書にあったことに加え、北岡本店へ原材料の確認も行ったところ『ジャージー乳』を使用している旨の回答を得た」と経緯を説明し、12月7日から全国で販売を開始した。
しかし、「12 月 24 日に北岡本店に原材料を提供する生乳及びヨーグルトの生産者から北岡本店に対して指摘があり、翌 25 日から 26 日にかけて北岡本店から当社に対する報告がありました」とし、全店で販売を中止したという。
鳥貴族は、「今後、新たなメニューの導入や食材を変更する際には、取引先の協力のもとこれまで以上の確認を実施するとともに一層の管理体制の強化に努めてまいります」との方針を示した。今後の対応としては、購入レシートと引き換えに対象商品分の代金を返金するとしている。