年の瀬、仕事納めが目前だ。忘年会で盛り上がり最終電車を逃した、ギリギリ終電に乗れたけれど終着駅からはタクシー、という人もいるのでは?
ただ、新型コロナ禍でタクシー乗務員が減っている、駅前でタクシーが見つからないという報道もちらほら。J-CASTニュースBiz編集部は、忘年会シーズンにおける首都圏のタクシー不足の現状を調べた。
大宮駅は20社ほどのタクシー会社が乗り入れ
東京ハイヤー・タクシー協会が作成した、全国のハイヤー・タクシー総台数及び東京の法人タクシー台数の推移のグラフ(図1)を見てみよう。全国のハイヤー・タクシーの台数は2006年の27万3740台から、21年には20万8373台にまで落ち込んでいる(22年3月31日調査時点、国土交通省調べ)。
一方で、東京の法人タクシー台数の推移は、2010年の3万5271台から11年には3万1314台と減少。22年度の段階で3万138台と、12年前から5100台強減った(23年3月31日調査時点、関東運輸局調べ)。
台数の減少に着目すると、コロナ禍でタクシーが減った事業者は東京以外の地方部で5513台と多い。
東京都心から周辺地域に向かう鉄道路線の一部について、終電の終着駅を確認した。JR中央線下りの終電は三鷹駅。小田急線は経堂駅、西武新宿線は上石神井駅、JR埼京線は川越駅、京浜東北線は大宮駅だ。
このうち、大宮駅の状況を聞こうと、さいたま市の大宮自動車に取材した。同社では、コロナ禍を受けてタクシー乗務員は減っているとしつつも、「大宮駅には20社ほどのタクシー会社が乗り入れているので、タクシー自体が不足しているという雰囲気ではない」という。
では、忘年会シーズンに大宮駅からタクシーは拾えるか。「この時期はタクシー乗り場にお客さんが並んでいるので、待つことはあるかもしれません。しかし、大宮駅は一度出たタクシーがまた同じ駅に戻る形になっているので、待つことはあっても最終的には乗れるのではないでしょうか」との回答だった。