新NISA「一括投資」と「毎月投資」どっちがお得? 大論争に軍配「最強投資術」を株式専門家に聞く

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最初の数年で元本割れ、「やっぱり来たか!」と思う余裕を

――最近、株価上昇が著しい日本株はどうでしょうか。来年、日本銀行が大規模金融緩和政策の修正に動くとみられていますが。

井出さん 来年は日銀が政策修正に動く方向性であることは間違いありません。そうなると、日米の金利差が縮まって円高に動きますから、日本株にとっては逆風です。しかし、日本企業も業績は好調だし、米国株の上昇に引きずられるかたちで、横ばいか緩やかに上昇するでしょう。

日本株は、S&P500やオルカンほどリターンは高くありませんが、あまりリスクを負いたくない、為替リスクを避けたいという人にはおススメです。

――新NISAで、初めて投資デビューをする人に、特に強調しておきたいアドバイスはありますか。

井出さん 株式は、上がったり、下がったりを繰り返すカーブを描きながら、ゆるやかに上がっていくものです。だから、最初の5年や10年は元本割れすることがあります。しかし、15年後や20年後になると、元本割れしにくくなります。

最初の数年で元本割れした時はガッカリしないで、「ああ、やっぱり来たか!」と思う心の余裕が大切です。10年後くらいには「あの時、始めておいてよかった!」と思うようになるでしょう。早く始めれば始めるほど、早く儲けを手に入れることができるのですから。とはいえ、投資を明日始めても3か月後に始めても、10年後や20年後の結果は大差ありません。しっかり理解して納得してから投資を始めるのが何より大切です。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)


井出真吾(いで・しんご)
ニッセイ基礎研究所金融研究部主席研究員、チーフ株式ストラテジスト

1993年東京工業大学卒、日本生命保険入社。1999年ニッセイ基礎研究所出向。2023年より現職。専門は株式市場・株式投資・マクロ経済・資産形成。日本ファイナンス学会理事、日本証券アナリスト協会認定アナリスト
科学的かつ客観的な分析とわかりやすい解説に定評があり、新聞・テレビなどメディア露出も多数。企業・新聞社主催セミナーのほか、学会活動にも取り組む。
著書に『40代から始める 攻めと守りの資産形成』、『株式投資 長期上昇の波に乗れ!』、『本音の株式投資』、共著に『ROEを超える企業価値創造』。いずれも日本経済新聞出版発行。
主な出演番組:テレビ東京「Newsモーニングサテライト」、BSテレビ東京「日経ニュース プラス9」、BS-TBS「Bizスクエア」。

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