12・26タパレス戦も死角なし なぜ井上尚弥に「番狂わせ」が起きないのか

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「すべての面で井上選手を脅かす選手がいない」

   なぜ井上の試合で「番狂わせ」が起きないのか。金平会長は「対戦相手よりも非常に能力値が高いからです」とシンプルに答え、次のように理由を説明した。

「ボクシングはたまに番狂わせが起きるが、基本的に番狂わせが起きづらいスポーツです。なぜかといえば相対の個人スポーツなので他の競技と比べて実力通りの結果になることが多い。ラッキーパンチで勝つことはあるが、確率的にいってより実力、実績のある選手が勝つ。井上選手は圧倒的にスピードとパワーがあり、現在のスーパーバンタム級を見回してボクシングにおける技術などすべての面で井上選手を脅かす選手がいない」

   さらに「(ノニト)ドネア選手との初戦の時もどうなるんだという見方はありましたが、結局井上選手のレベルが非常に高いので番狂わせは起きなかった。井上選手は緩むタイプではないし隙も無い。練習をさぼることもないでしょう。ひたすら自分が強くなるために鍛錬を続けている。元々素晴らしい才能がある選手が手を抜かないのですから負けるわけがない」と解説した。

   井上の勝利は動かないとする金平会長は、タパレスが井上に勝つとすれば「乱戦に持ち込むしかない」とし、次のように解説した。

「井上選手が打ち込んだところにひたすら合わせる。先にパンチを効かされてしまうかもしれないが、それしかない。小手先の技は全く通用しない。タパレス選手がアウトボクシングをして目先を変えてもそれが通用する相手ではない。勝つためにはひたすら井上選手の中に入っていってショートで打ち抜く。こういう乱戦を試行しないと難しいと思いますが、今回に限っていえば番狂わせが起きる要素がないと思います」

   23年4月にWBA・IBF世界スーパーバンタム級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を破り王座を獲得したタパレスは37勝(19KO)3敗。

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