日本郵便によると、2024年用の年賀はがきの当初発行枚数は約14億4000万枚。前年比で12%減となった。ピークは2004年用の44億5000枚であり、24年の発行枚数の3倍以上だ。
年賀状のやり取りがずいぶん減ってしまった印象だが、今でも仕事の関係者には送ったほうがよいと考える人はいるだろう。ただ社内の同僚や上司の住所を知らなかったら、どうするか。そもそもメールで済ませても失礼にあたらないのでは? こうした素朴な疑問を、マナーコンサルタントに取材した。
住所録を社内で配布したのは昔の話
2003年の個人情報保護法等の成立以降、会社内でも個人情報の取り扱いには慎重になった。それ以前は、全社員の連絡先を載せた住所録を社内で配布していた時代もあったが、現在では人事・総務担当部署で厳重に管理している。同僚の住所を知るためにも、本人の同意や申請が必要になり、簡単にはアクセスできない。
では、上司や同僚、住所を知らない取引先に年賀状を送る場合はどうすればよいか。マナーコンサルタント・西出ひろ子氏に聞いた。
――ビジネスマナーとして、同僚や上司に年賀状を送る必要はありますか。
西出氏 大前提として、まずその会社のルールにのっとった行動が必要です。社内の人に送る年賀状のことは、周囲の人にどうするかを聞き、足並みをそろえることが大切です。 さらに上司に年賀状を書く際に住所を知らない場合は、本人に「年始のあいさつがしたいのですが、ご住所をおうかがいしてもよろしいですか」などと聞くのがよいです。なお上司が喪中の場合は、事前に調べて(住所を)聞かないようにしましょう。