キャリア意識高い人ほど転職せず定年まで働く 従業員がどんどん辞める会社は何をすべきか

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離職者が多い企業は「従業員満足度調査」が必要だ

――今回の調査結果で面白いのは、そのキャリア意識の高い人は、今のいる会社に定年まで勤めたいという人が多いことです。これまでの「常識」を覆したわけですが、キャリアプランを立てている人は、大きな企業ほど多いという結果も出ています。

これは「鶏が先か、卵が先か」という議論にも関係しますが、やはり大企業だから満足度が高く、離職意欲が低くなるのでしょうか。また、大企業ではキャリアモデルが多いから、キャリア意識が高まるという面もありますよね。

調査担当者 今回の調査を別観点で分析した資料では、満足度や離職意向に影響が大きい項目のトップ3に、「仕事での貢献実感」「会社への愛着度」「その会社でのキャリアパスが描けるか」が上がっています。

大企業のほうがこの3つに対する対策がしっかりとられているからという可能性はありそうです。また、キャリアモデルの点で言うと、規模の大きい企業にはさまざまな部署・職種があるため、目指したいロールモデルとなるような先輩がいる可能性が高いとはいえるかと思います。目標になる先輩が見えると、キャリア意識につながるのかもしれません。

ただ、今回はキャリアプラン意識に焦点を当てて分析していますが、実際はさまざまな要因が組み合わさって離職の原因となっており、企業によってその理由や要因の配分が異なります。

どんどん従業員が辞めて困っている企業が離職対策を行う際には、まず社内で「従業員満足度調査」などをしっかり行って、自社の離職要因がどこにあるのか、客観的に分析されることをお勧めします。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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