山川穂高FA移籍なら人的補償どうする? 「中途半端に攻撃力入れても...」元西武コーチが投手獲得を勧める理由

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   プロ野球ソフトバンクが西武からフリーエージェント(FA)宣言した山川穂高内野手(32)を獲得する。複数のスポーツ紙が2023年12月17日に報じた。来季巻き返しを図る西武は主砲が抜けた穴をどのように補強するのか。元西武のコーチで山川を指導した経験を持つ橋上秀樹氏(57)はJ-CASTニュースの取材に、「FAの人的補償で獲得するならばピッチャー」との見解を示した。

   山川のソフトバンク移籍が正式決定すれば、山川の今季年俸が2億7000万円(金額は推定)のAランクとみられることから、西武はソフトバンクから「年俸の80%」もしくは「人的補償プラス年俸の50%」を求めることができる。ソフトバンクは28人の選手をプロテクトすることができ、西武が人的補償を選択した場合、リストから外れた選手を獲得することができる。

  • 山川穂高選手(写真:CTK Photo/アフロ)
    山川穂高選手(写真:CTK Photo/アフロ)
  • 山川穂高選手(写真:CTK Photo/アフロ)

「失点をいかに防ぐかというチーム作りをした方が良い」

   橋上氏は西武の現状の戦力を分析した上で「FAの人的補償で獲得するならばピッチャー」とし、次のように理由を説明した。

「西武は今季極端に打てていない。報道では(デビッド)マキノン選手も抜けるということなので、山川選手、マキノン選手の2人がいないとなると来季は今年以上に攻撃面での数字が落ちることが予想される。この2人の穴を埋めるのはちょっとした補強では効果的なものにならない。勝つことを考えるならば、打てないことを前提にして守りを整備して失点をいかに防ぐかというチーム作りをした方が良いと思います」

   そして「来季の戦いを見据えるならばピッチャーを獲得して、より盤石に近付けたほうが西武にとってプラスが大きいと思います。山川選手と同じくらいの攻撃力を持った選手を獲得できるのなら別ですが、中途半端に攻撃力を入れても機能せずに終わる可能性もある。『打てないのだから打てる選手を』という発想よりも『点が取れないのだから失点を防ぐ』という考え方をした方が勝ち星を拾えると思います」と続けた。

   山川は今季不祥事の影響で5月11日のロッテ戦以降出場がなく17試合の出場に留まった。主砲を欠いたチームは得点力不足に悩み、435得点、90本塁打はリーグワーストでチーム打率はリーグ5位に低迷。一方のチーム防御率2.93は、リーグ制覇オリックスに次ぐリーグ2位だった。

   橋上氏は「西武の攻撃力の事情からいえば、ホームランなどひとりで点を取れる選手を補強しないと効果が薄れる」とし、「ピッチャーだったら先発、中継ぎのどちらでもよいと思います。戦力になる質の高いピッチャーならばチーム内で色々と配置転換できる。攻撃力に比べてピッチャーの方が質も量もいる。それをさらに盤石に近付けていった方がいい」との見解を示した。

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