Apple Watchの通知があったことで命が救われた
J‐CASTニュースBiz編集部は、MMD研究所の調査担当者(女性)に話を聞いた。
――調査では、Apple Watchの認知は約85%、所有が約11%という結果が出ましたが、この数字は、スマートウォッチとしては高いと思いますか、低いと思いますか。
調査担当者 当研究所の調査では、iPhone所有自体が10代・20代では7割を超えていますから、Apple製品としてiPhoneとの互換性もあるApple Watchの所有が若年層を中心に高いことは分かります。
実際に私の周りにも、ほかのスマートウォッチの利用者よりもApple Watchの利用者が多い印象です。
――MMD研究所の前回調査(2023年4月)では、利用者が多かったのは20代男性、次いで10代男性、30代男性でしたが、今回は20代女性が2位に踊り出ました。女性としてこの理由は何だと考えていますか。Apple Watchのどの機能に若い女性は惹かれるのでしょうか。
調査担当者 Apple Watchに限らず、スマートウォッチの購入で重視することを聞くと、若年層では「ファッションアイテムとしても使える」が上位5項目に入ることから、男女を問わずデザイン性の高さが重視されていることが分かります。
特に、20代女性は「スマホの通知を確認できる」の次にくるなど、男性よりも重視されていることが分かります。私の友人でApple Watchを利用している女性に聞くと、生理周期を管理できるアプリの存在や、写真撮影を遠隔で操作することも女性が感じる魅力の1つになるのではと思います。
写真撮影の遠隔操作では、手を伸ばしてスマホを持ったことで、撮影ボタンが押しにくい時でもApple Watchが連携されていれば、手元で撮影の操作が可能になりますから。
――Apple Watchの購入前の魅力と、購入後の決め手の違いが面白いですね。購入前は「スマホの通知が確認できる」が1位でしたが、購入後は「健康データが計測できる」がトップです。この変化をどう考えますか。
調査担当者 よくApple Watch利用者で、心拍数が高いなど表面的には分からない深刻な病気を、Apple Watchの通知があったことで命が救われた例や、病院に行ってみたらApple Watchの通知された数値が高く出たといった例をSNSなどで見かけます。
購入前には魅力的に思わなくても、購入に際して情報収集をしている過程でそうした情報を知り、決め手となったのではと考えています。