貴重なキャリア持つ主婦に、高い時給の仕事を
――制度の大幅改革の前に、すぐに見直せる解決法はありませんか。
川上さん 仕事と家庭の両立を考えると、どうしても長時間労働は難しくなります。しかし、在宅勤務ができれば通勤時間分を仕事時間に充てることができて、収入は増やしやすくなります。
また、「パートタイマーは低時給でいい」といった固定観念をなくし時給単価が高くなれば、労働時間が短くても収入を増やすことができます。主婦層の中には、結婚・出産前に専門職や管理職として活躍するなど、貴重なキャリアを持っている人がたくさんいます。
企業が短時間勤務でもそれらの経験が生かせるような高単価の仕事を切り出したり、在宅勤務できる環境を整えたりすれば、働き手は収入を増やしやすくなります。それによって年収の壁を大きく超えられるような収入が得やすくなれば、扶養枠自体が不要になるケースが増えます。
一方で、企業はその分、優秀な人材を戦力化したり、労働力を確保しやすくなったりするわけですから、Win-Winとなるのではないでしょうか。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)