コムドット「売れ残り」東海オンエア「再販決定」 人気YouTuberの経済効果は「くじ」売り上げで明暗

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   人気YouTuberの2組が発売した「くじ」を巡り、その売り上げで明暗が分かれた。

   「コムドット」は2023年10月1日~11月30日に「コムドットくじ」を発売。この売れ行きが芳しくなかったとの報道が複数出た。一方、「東海オンエア」が11月18日に販売開始した「一番くじ」は、12月15日から再販が決定し、セールス好調が明らかになった。

  • 「コムドットくじ」は11月30日で販売終了
    「コムドットくじ」は11月30日で販売終了
  • 「コムドットくじ」は11月30日で販売終了

1枚770円が100円に?

   YouTubeチャンネル登録者381万人のコムドットは、2018年結成。「地元ノリを全国へ」を合言葉に、東京都西東京市出身のメンバー5人が「尾行する友達を本気で振り切ろうとしたらワイルドスピードみたいになった」といったさまざまな企画に挑む姿が人気だ。一方の東海オンエアは2013年にデビューした、愛知県岡崎市に拠点を置く6人組YouTuber。時に過激な企画を含む動画が人気で、チャンネル登録者数は701万人に達する。

   「女性自身」電子版は12月2日、「コムドット 再生回数が"去年の半分以下"の衝撃...くじ売れ残り、登録者数も激減で止まらぬ凋落」とのタイトルで報じた。同誌の調査結果として、コムドットのYouTubeにおける再生回数が前年比46%と半分以下にとどまっているとした。

   「コムドットくじ」は、ファミリーマートで発売された。1枚770円(税込)で関連グッズがもらえるほか、くじ3枚ごとに1回、イベント参加の抽選にトライできるものだ。だが記事によると、「売れ行きが芳しくなく徐々に値下げされた」。現にX(ツイッター)を見ると、「近くのコンビニのコムドットの一番くじ2か月ずっと売れてない」「コムドットくじ半額から100円になってんの草」といった書き込みが続々と上がっていた。

   東海オンエアの「一番くじ」は、全国のコンビニエンスストアや書店、ホビーショップなどで販売している「はずれなし」くじ。Xには、「発売日の当日にほぼ売り切れ」「東海オンエアの一番くじは売り切れ コムドットの一番くじは大量に売れ残り」といった投稿が見られる。好調な売れ行きを反映してか、12月13日には「一番くじ」公式Xが再販決定をアナウンスした。

トラブルの深刻さの違いを専門家が指摘

   この2組のYouTuberは2023年、いずれもトラブルを起こして謝罪している。それでも「くじ」の売れ行きは差が付いているようだ。ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、両者のトラブルについて、コムドットの方がより深刻なものだったことが影響しているのではないかと指摘する。

   コムドットは、動画撮影をするために入居するマンションで、住民に対する騒音トラブルを起こしていたと9月に東京スポーツが報じた。近隣住民は度重なる騒音はもちろん、酒の空き缶などのゴミについても約2年間にわたって悩まされてきたそうだ。「この一件は、多くのコムドットファンを興ざめさせる結果となりました。きちんとお金を落とす層を大きく減らす出来事だった可能性は否定できません」と井上氏。

   一方、東海オンエアは10月、メンバーのしばゆー(29)と、その妻でYouTuberのあやなん(30)の離婚騒動が世間をにぎわせた。ただ井上氏は、さほどダメージにはなっていないとみる。「争いが主に2人の間で起きていた」半面、第三者に迷惑をかけ続けてはいないというわけだ。

   井上氏は、両者のYouTubeの再生回数にも言及した。

「コムドットの10月以降の再生回数を見てみると、100万回越えは珍しくないものの、200万回に到達したものは12月13日までにありません。一方、東海オンエアは10月25日の休止宣言前に挙げられた動画のうち6本が200万回以上。YouTuberとしての面白さに大きな差があると言えるかもしれません」

   「コムドットくじ」と、バンダイスピリッツが提供する東海オンエアの「一番くじ」は別物で、全く同じ土俵で比較できないかもしれない。それでも、今のところは双方のセールスに明暗が分かれていると言えるだろう。

(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)

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