JR東日本の駅から、「みどりの窓口」がどんどん姿を消している。2025年までに首都圏・地方圏それぞれ70駅程度にまで集約する方針だ。都心でも、四ツ谷駅(2022年2月末)、市ケ谷駅(同)、有楽町駅(22年11月末)はみどりの窓口が閉鎖された。営業中の駅では、混雑が発生しているようだ。
これから年末年始に向かい、帰省客が増加する。加えてインバウンドによる外国人旅行客で、窓口需要は高まりそうだ。都心の主要駅を取材した。
混雑する窓口、閑散とした券売機
東京駅八重洲北口前。2023年12月10日午前中、みどりの窓口には10人程度の利用者が列をなしていた。来客対応をしている窓口は3つ程度開いていたようだ。大きな荷物を抱えた人が多くいた。
続いて、上野駅中央改札前のみどりの窓口に向かった。稼働している窓口は4つで、14人程度の列ができていた。利用者はキャリーバックを下げており、長距離の利用をするのであろう人たちでいっぱいだ。 また、訪日旅行者の案内を中心に行う「駅たびコンシェルジュ」は、みどりの窓口以上に混雑している様子だった。
一方で、上野駅中央改札の外にある新幹線・特急・定期券を販売する券売機はガラガラに空いていた。窓口でないと対応できない内容もあるだろうが、とても対照的な風景だった。
窓口以外のサービス拡大をアピールするが
JR東日本では、インターネットで特急や新幹線を予約できる「えきねっと」の利用によって「お客さまのご都合にあわせてきっぷを購入し、駅の窓口や券売機できっぷを受け取ることなくご乗車いただけるサービスを拡大します」としている。
また2021年段階の状況として、「近距離ではSuicaのサービス開始以降、多くのお客さまに券売機に立ち寄ることなくご利用いただいています。近距離以外のご利用においては、約8割が、みどりの窓口以外のきっぷの販売サービスにより、ご購入いただいています」とも説明している。
一方で、記者が見た限りみどりの窓口の利用客は少なくない。インターネット上ではたびたび、その混雑ぶりが書き込まれている。券売機の使い方に慣れていない人や外国人観光客にとっては、窓口対応が頼みの綱だろう。
窓口が減り、実際に主要駅では行列ができている。今後、利用客のニーズにどう応じていくのだろうか。J-CASTニュースBizはJR東日本に、帰省ラッシュの対応方法やますます活発になるインバウンドへの対応について聞くため取材を申し込んだ。回答が届き次第、続報を出す予定だ。