多くの親は、我が子が優秀だと思いたいもの。ところがいくら熱心にしつけや教育を行っても、思った通りに育つとは限らないのも事実です。X(Twitter)では子育て中の親を中心に、さまざまな立場からの体験談や持論が語られており、ときにはお互いを労い合うような場面も見られます。
ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」、今回は「子育ての難しさ」について掘り下げます。
東大出身の夫婦が我が子の実力を受け入れたとの告白に共感
あるXユーザーによる、東京大学の同級生同士で結婚した夫婦からの話を紹介した投稿が注目を集めたことがあります。10歳の子どもがいるというその夫婦は「10年かけて、ようやく我が子がものすごく賢いわけではないことを受け入れられるようになった」と話したそうです。
10歳の子どもがいる東大の同級生夫婦が、「10年かけて、ようやく我が子がものすごく賢いわけではないことを受け入れられるようになった」と言っていた。 - Togetter
東大を卒業しているということからご夫婦の優秀さは推し量れますが、我が子も同じように勉強が得意なはずと思う気持ちがあったのでしょう。投稿を見た人たちからは、夫婦の発言に理解を示す反応が集まり「親御さんが頭良過ぎるとそう思うんですね。なるほど」「ウチの子は非凡であると思いたい気持ちは、わかる。そうでないと気づくことと、受け入れることが別であることも、わかる」とのコメントが寄せられました。
また、子ども側の立場から「これ子ども側も辛くて、東大卒の人間から産まれたというどうしようもない事実がそこにあるだけで『自分は東大レベルのはずだ』って呪いを自らかけちゃったりする。親が教育に気合い入れてようが入れてなかろうがなるときはなる」と投稿する人もいました。
両親の学歴に関わらず、我が子を「賢い」と思いたい親心は多くの人が理解しているようです。ただし、子どもに過度な期待をかけたり強制をしたりしていないかということにも思いを寄せたほうがいいのかもしれません。
子どもに片付けさせる作戦はことごとく失敗...苦悩する親たち
子どもへのしつけが難しいと言われているテーマのひとつに「お片付け」があります。使ったものを自分から片付けるようにする習慣を身につけさせるため、養育者はさまざまな苦労をしているようです。
8歳と4歳の娘がいる父親であるXユーザーが、子どもに穏やかに促しても片付けようとしなかったため「娘が"片付けなかった時は何も言わず"、娘が"自ら片付けた時に褒める"作戦に切り替えて待った」ところ「それでも全然片付けなかった」と投稿し、これに多くのXユーザーが反応しました。
子育てにおける永遠のテーマ「お片付け問題」に対し、ある親が「子どもが自主的に片付けた時に褒める」作戦を実行した結果→大喜利が始まる - Togetter
反応の一部を紹介すると「親が部屋をきれいにしている様子を見せた」「『今やっていることをやめて次のことをする時は、使った物を片付けてからしようね』と伝えている」「お片付けの歌を歌う」など、子どもに試した方法が集まりました。それぞれ良さそうなアイデアですが、これらの体験を投稿した人たちは全員「全然片付けない」と付け加えています。
「どなたか解決できる方いらっしゃいますか~」と別のユーザーが呼びかけると、強硬策に出る、片付け方を教える、片付けないと困ると教えるなど、さらなるアイデアが集まりました。その中で成功したという人によると「あくまでうちの子の場合ですが」としながらも「何日か放置してから(子どもと)一緒に片付ける→声掛けだけで(親は)手伝わない→必要な時に必要な物の行方不明が頻発→(子どもは)普段から片付けておけば行方不明にならないことに気付く」という経験を親子ともども経てみると、子どもが片付けるようになったとのことでした。
前述の父親は「そこで叱り飛ばしても反抗されるだけ」とも述べています。こうして親たちが「子どもが自発的に片付けるようにとさまざまな策を考えている背景に、厳しく叱ることがよいとは考えていないのでしょう。このように、片付けるという生活習慣を身につけさせようとするだけでも一苦労あり、子育ての難しさが伝わる一例です。
完璧な人間などいないと自覚し、気持ちが楽になる
母親と思われるXユーザーが投稿したつぶやきが多くの共感を呼んだこともあります。その投稿とは、「我々は思わず『サクッと宿題をこなし、意欲的に塾に通い、ケアレスミスもなく字がきれいな子』を望んでしまうが、それは『毎日怒らず、3食バランスも見た目も素晴らしい食事を作り、太りもせず美しい母』になることと同様に難しいものかもしれない」というもの。大人の期待に沿って子育てすることのハードルの高さについて冷静に表現した内容に、多くのユーザーが納得の声をあげました。
思わず「サクッと宿題をし、意欲的に塾に通い、字が綺麗な子」を望みがちだがそれは「怒らず、三食完璧な食事を作る美しい母」並みに難しいのかもしれない - Togetter
主な反応としては「グサッと来ました、グサッと!」「私と夫から産まれてくる子が、なんでもテキパキできるわけない!(笑)」という自虐的な声も。
その一方で「宿題さえなんとか終わらせるようには注意したりしてるけどもうコレも自己責任でエエかと思う今日この頃」「子に『丁寧に字を書こうね』とか散々言ってるけど、ちょっと冷静になろう」など、完璧さを求めすぎていないか、内省するような声も見受けられました。
このように、主に幼児から小学生くらいまでの子どもの養育に関わる人たちの苦労話はX上にたくさんあふれています。ときには親同士の悩みを共有する場にもなっており、同じような悩みを抱えているのであれば、Xのポストをのぞいてみるとホッとすることもあるかもしれません。
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」でした。今回紹介したTogetterまとめを振り返りたい方はこちらからどうぞ。次回もお楽しみに。
【まとめ一覧】
10歳の子どもがいる東大の同級生夫婦が、「10年かけて、ようやく我が子がものすごく賢いわけではないことを受け入れられるようになった」と言っていた。 - Togetter
子育てにおける永遠のテーマ「お片付け問題」に対し、ある親が「子どもが自主的に片付けた時に褒める」作戦を実行した結果→大喜利が始まる - Togetter
思わず「サクッと宿題をし、意欲的に塾に通い、字が綺麗な子」を望みがちだがそれは「怒らず、三食完璧な食事を作る美しい母」並みに難しいのかもしれない - Togetter