開業2か月、インドネシア高速鉄道に漂う「中国色」 記者が実際に乗って感じた「特徴と課題」

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ファーストクラスで配られたのは...

   記者は奮発してファーストクラスに乗車。横3列(1列-2列)の配列で、総じて快適に移動できた。ファーストクラスのための客室乗務員も乗車し、パンとジュースが入ったランチボックスと、ペットボトルのミネラルウォーターを配っていた。静かな空間を意識したのか、ファーストクラスには車内放送は流れず、ビジネスクラス向けの放送が漏れ聞こえてくるだけだった。中国語を話す人は見当たらなかった。

   出発は正午の予定だったが、定刻よりも40秒ほど早い11時59分20秒頃に発車。それから10分ほどで最高時速の350キロに達し、定刻の12時30分にパダララン駅に到着した。30分間で複数のトンネルを通過したが、その間はいずれも「圏外」。ビジネス客の利用が増えた際には問題になりそうだ。

   連絡列車は定刻より2分早い12時38分に発車し、定刻よりも5分遅い13時4分にバンドン駅に着いた。移動時間は全部で1時間ほどだ。復路は在来線特急で移動。バンドン駅16時10分発、ガンビル駅18時56分着の予定に対して、出発16時10分、到着は19時5分。定刻より9分遅い、2時間55分の移動だった。

   こうみていくと、ジャカルタ-バンドン間の短縮効果は2時間ほど。ジャカルタ中心部から郊外のハリム駅まで移動する時間を考えると、短縮幅は、さらに小さくなる。ただ、今後は第2の都市、スラバヤへの延伸も計画されている。現時点で実質的に高速鉄道に乗っているのは30分だが、それがさらに長くなれば優位性も増すとみられる。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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