開業2か月、インドネシア高速鉄道に漂う「中国色」 記者が実際に乗って感じた「特徴と課題」

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   インドネシアで東南アジア初の高速鉄道が2023年10月に開業し、2か月がたった。元々は日本と中国が受注を競っていたが、15年に中国がインドネシアに対して財政支出や債務保証を求めない提案を行ったことで、日本は受注を逃したという経緯がある。

   23年12月初旬に実際に乗ってみると、やはりハード面、ソフト面ともに「中国色」がにじむ鉄道だった。

  • インドネシアの高速鉄道の愛称は「Whoosh」(ウーシュ)。2023年10月に開業した
    インドネシアの高速鉄道の愛称は「Whoosh」(ウーシュ)。2023年10月に開業した
  • ジャカルタ郊外のハリム駅
    ジャカルタ郊外のハリム駅
  • 荷物検査が終わると、しばらくは待合室で待機する
    荷物検査が終わると、しばらくは待合室で待機する
  • 発車20分前に改札が始まる。長蛇の列は中国でも見る光景だ
    発車20分前に改札が始まる。長蛇の列は中国でも見る光景だ
  • プレミアムエコノミークラスの座席
    プレミアムエコノミークラスの座席
  • ビジネスクラスの座席
    ビジネスクラスの座席
  • ファーストクラスの座席
    ファーストクラスの座席
  • ファーストクラスでは、パンとジュースが入ったランチボックスと、ペットボトルのミネラルウォーターが配られた
    ファーストクラスでは、パンとジュースが入ったランチボックスと、ペットボトルのミネラルウォーターが配られた
  • 車内の速度計は最高時速350キロを表示した
    車内の速度計は最高時速350キロを表示した
  • パダララン駅とバンドン中心部のバンドン駅を結ぶ連絡列車。高速列車利用者の大半が利用する
    パダララン駅とバンドン中心部のバンドン駅を結ぶ連絡列車。高速列車利用者の大半が利用する
  • インドネシアの高速鉄道の愛称は「Whoosh」(ウーシュ)。2023年10月に開業した
  • ジャカルタ郊外のハリム駅
  • 荷物検査が終わると、しばらくは待合室で待機する
  • 発車20分前に改札が始まる。長蛇の列は中国でも見る光景だ
  • プレミアムエコノミークラスの座席
  • ビジネスクラスの座席
  • ファーストクラスの座席
  • ファーストクラスでは、パンとジュースが入ったランチボックスと、ペットボトルのミネラルウォーターが配られた
  • 車内の速度計は最高時速350キロを表示した
  • パダララン駅とバンドン中心部のバンドン駅を結ぶ連絡列車。高速列車利用者の大半が利用する

途中駅で降りて連絡列車に乗り換える

   用地取得が難航し、工事は遅れに遅れた。中国の受注が決まった15年時点では15年に着工し19年に開業する計画だったが、起工式が行われたのは16年1月。4年遅れでの開業になった。

   首都ジャカルタと西ジャワ州の主要都市バンドン間、全長142.3キロを結ぶ。バンドンの標高は約700メートルあり、熱帯にしては過ごしやすい。大学都市としても知られ、歴史的には第1回アジア・アフリカ会議(バンドン会議)が開催された場所として有名だ。

   ジャカルタ側からハリム、カラワン、パダララン、テガルアルの 4つの駅があるが、カラワン駅は未開業。高速鉄道はバンドン中心部には直接乗り入れておらず、パダララン駅でバンドン中心部のバンドン駅行きの連絡列車に乗り換える必要がある。記者が乗車した時は、ハリムから乗った乗客の大半が、パダラランで降りて連絡列車に乗っていた。

   プレミアムエコノミークラス、ビジネスクラス、ファーストクラスの3クラス制。上記のルートをたどった場合、運賃はそれぞれ25万ルピア(2320円)、45万ルピア(4180円)、60万ルピア(5570円)だ(連絡列車込み。12月8日時点)。

   一方、バンドン駅とジャカルタ中心部のガンビル駅を結ぶ在来線特急も3クラス制で、運賃は15万ルピア(1390円)、25万ルピア、45万ルピア。高速鉄道の方が若干高い。

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