73歳シニア記者、生成AIでリスキリングに初挑戦 文章はうまくなったのか?

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「年の功」の人生経験と日本語力があれば

白石さん「ChatGPTが言うことが全て正しいとは限りません。ここから先は人間が情報の正しさをしっかり調べることが大切です。ChatGPTから情報を引き出すためには、今、福田さん(筆者)がしてきたように、ChatGPTと対話を繰り返しながら解決策を導く『プロンプト力』(AIへの指示や質問をする能力)が求められます。

その際、福田さんが40年以上の記者生活で身につけてきた文章力や日本語力が役立つのです。シニアの多くは、人生経験が豊富で、日本語力が長けています。生成AIがシニアのリスキリングの底上げに大いに役立つというのは、シニアが持つ長年の経験や深い知識に基づいて適切な指示を出せるからです」

   白石さんに励まされて気持ちがグッと乗ったところで、記事の「見出し」の練習に入る。チャット君も「アクセス数を稼ぐには、タイトルや見出しも重要」と言っていたからだ。

   筆者自身が書く記事の内容をこう指示して、チャット君に見出しをつけさせた。

「これから私が書く記事は、シニア記者が生成AIを新しく学び、若い人たちに追いつき、面白い記事を書けるようになるのがテーマです。若者に読んでもらえるような見出しを10本、お願いします」

   チャット君が即座につけた見出しはこうだった。

1.AIと私:シニア記者の冒険と学びの旅
2.未知のテクノワールド:AI探検家の日常
3.世代を超えた学び:AIの魅力に迫る
4.AIの魔法:シニアが解き明かす若者へのメッセージ
5.デジタル転進:シニアがAIで再発見する若さ
6.未来への一歩:シニアジャーナリストのAI入門
7.AIの魅力を探る:シニアの新たな挑戦
8.シニア目線で見たAI革命の先にあるもの
9.若さの探求:シニアがAIにどっぷり浸かる 10.未来の筆者:シニアが綴る冒険譚

   どれもイマイチだが、白石さんがこうアドバイスしてくれた。

「ChatGPTは知ったかぶりが得意の、出来のいい新入社員のようなものだといわれています。ここがよかったよと、具体的に褒めてあげると、もっといいアイデアを出します」

   そこで、「1と5と7がとてもよかった。これと同じような感じで、もっといいものを10個出してください」

   チャット君は「もちろんです。こちらが追加のアイデアです」とすぐに答えた。筆者同様、ほめられると調子に乗るタイプらしい。

1.AI学びの奇跡:シニアの新たな冒険と発見
2.若さの源は知識:シニアが描くAIの魅力
3.年月を越えて:シニアの心、AIと共に揺れる
4.AIの魅力:シニアが解き明かす新たな次元
5.異なる世代、異なる国、一つの未来:AIの魔法
6.AIへの想い:シニアの視点で描く未来
7.未知へ扉を開けて:シニアがAIの魔法に触れる
8.新たな挑戦の序章:シニアのAI学び舞台裏
9.AIの魔法:シニアが若者に贈る新しい物語
10.未知へのタイムトラベル:シニアのAI冒険譚

   だんだん良くなってきたが、「魔法」や「冒険」「タイムトラベル」といった言葉が踊り、映画「ハリー・ポッター」や「スター・ウォーズ」のキャッチコピーのような雰囲気も漂う。ファンタジーの世界に入ってしまった。チャット君の能力を引き出すのはなかなか難しい。

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