現在の社長も、創業者同様に1日1000通以上のはがきに目を通す
宗次さんを紹介した過去の新聞記事などを見ると、宗次さんも、若い時にかなり苦労したことが分かる。
それらによると、宗次さんは、児童養護施設に預けられて親も分からず、養子に出てからは、タバコが好きな養父に喜んでもらおうと、パチンコ店で吸い殻を拾っていたという。高校を出ると、不動産会社に入り、そこで出会った妻と名古屋市内で喫茶店を開業した。妻が作ったカレーが人気となり、そこからCoCo壱番屋のサクセスストーリーが始まっていた。
宗次さんは、会社が大きくなっても、アンケートはがきに目を通すことは止めず、その数は1日1000通以上だったという。会社を辞めてからも、道端のゴミを拾ったり花を植えたりする社会貢献を続けており、X上でもその活動を報告している。
CoCo壱番屋を運営する壱番屋(愛知県一宮市)は12月5日、取材に対し、現在の社長も同様に1日1000通以上のはがきに目を通していると明かした。
「お客様の声ですので、すべてのはがきに1枚1枚目を通しています。また、はがきをいただいたお客様には、抽選で毎月600人に3000円分のお食事券を送っています。各店舗では、駐車場に限らず近隣の店周辺の掃除をしたり、児童養護施設に寄付したりする社会貢献活動もしています」
創業者の意向とは関係ないというが、伝統は受け継がれているようだ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)