唐揚げ店の多くは小規模事業者
帝国データバンクは、唐揚げ店の苦境も報告している。2023年7月9日、唐揚げ店の倒産発生状況について、持ち帰りを中心に運営企業の倒産が1~6月に9件判明したと伝えた。それまで最多だった21年(6件)を上回り、「過去最多を更新した」とのこと。
「唐揚げ店の多くは1~2店を展開する小規模な事業者で、水面下の廃業や閉店を含めれば、実際はより多くの唐揚げ店が淘汰されたとみられる」
と推測していた。
唐揚げ店に関しては、やはり、コロナの警戒中にテイクアウトの需要が膨らんだことが思い出される。帝国データバンクも、「コロナ禍で急拡大した『中食』需要のなかで、冷めても味が落ちにくく、自宅での調理が敬遠されがちな唐揚げが、手軽な持ち帰り総菜として人気を集めた」と指摘。そのうえで、昨今の低迷の理由のひとつとして、
「輸入鶏肉や食用油など原材料価格も急騰。強みだった『原価の安さ』が生かせず、仕入原価の上昇に耐え切れずに経営破綻したケースも見られた」
と、分析した。
(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)