「中日の戦力が足りていないのは誰の目にも明らか」
さらに「打順は4番でしょう。今季は若くてクリーンアップを打っていた選手がいましたが、いかんせん経験不足などを感じました。中田選手が打線の中心に入ることによって両脇を固める日本人の若い大砲候補が色々な面で得るものがあると思う。戦力としてのプラスアルファと、細川(成也)選手や石川(昂弥)選手など今後中日を引っ張っていくようなバッターに良い影響を与えてくれることを期待しているかもしれません」とした。
中田の今季年俸は3億円(金額は推定)で巨人との契約があと2年残っていた。中田獲得には億単位の年俸がひとつの条件になるとみられる。中田はスタメン出場にこだわりを持ち、レギュラーとして活躍できる球団が候補になる。
橋上氏は「中田選手は確かに戦力にはなるが費用対効果を考えた時にいまさら獲得しなくてもという球団があると思う」とし、「そうは言っていられない中日の戦力事情があるので、他の球団が積極的に取りにいかない選手でも色々な面でメリットがある。中日の戦力が足りていないのは誰の目にも明らか。これは立浪(和義)監督の責任ではなく、ある程度年月をかけてきた編成の失敗というのが明らかなので、何とか球団も多少なりとも支援したいと思っているはず」との見解を示した。
中日の本拠地がドーム球場であることも大きなポイントだとした。橋上氏は自身の現役時代、コーチ時代の経験を踏まえ環境の大切さを指摘。「候補に挙がっているロッテにしても楽天にしても本拠地は屋外球場です。中田選手は日本ハム時代からずっとドーム球場に慣れてきた選手ですので、夏の酷暑などを考えるとドーム球場が本拠地ということも大きなポイントだと思います。ドームと屋外では全然違いますから。屋外に慣れた選手ならばドームにきて本当にやりやすさを痛感しますが、逆は悲惨だと思います。春先にしても夏場にしても1年間ほぼ同じ状態で野球ができ、ウォーミングアップなども変えることなくできる。余分なことに気を使わなくて済むので野球に集中できるのが大きなメリットです」と解説した。