秋篠宮さまが2023年11月30日の58歳の誕生日を前に記者会見し、22年9月に改修工事を終えた秋篠宮邸をめぐる情報公開が23年6月末にずれ込んだ経緯について、「意見集約に時間がかかった。本来であれば、年度末に出せばよかった」などと話した。
物事の公表の可否について「それを『良し』とするのは、言ってみれば私」だとして、「私自身がそのことについてかなりグズグズしていた」などと、自らの判断の遅れが原因だとして反省の弁を口にした。
総工費は約30億2000万円
秋篠宮邸は1972年に建てられ、老朽化が進むなどしたため改修工事が行われていた。その間の仮住まいが、隣接する御仮寓所(ごかぐうしょ)で、約9億8000万円で新設された。宮邸改修の総工費は約30億2000万円だった。
当初の計画では、宮邸改修後は旧御仮寓所(現・分室)を代替わりで増えた皇嗣職の事務室として使用する予定だった。だが、宮邸の改修規模を減らして経費削減することを目的に、宮邸には結婚前の小室眞子さん、佳子さまの部屋を作らず、引き続き分室の私室に住むように計画を変更した。こういった経緯や、佳子さまが秋篠宮ご夫妻から離れて分室に住んでいることを宮内庁が公表したのは、改修から半年が経った6月末だった。
こういった経緯を念頭に、宮内記者会から最初に出されたのが次の質問だ。
「秋篠宮邸の改修に当たり、ご家族で相談をされ、宮邸改修後も、佳子さまが分室で生活をされることになった経緯や、当初の計画からの変更点について、公表されなかった理由をお聞かせください。宮邸の改修費用をはじめ、佳子さまが分室にお住まいの事実を公表するまでの経緯やタイミング、説明内容を巡っては、国民の間でも様々な意見がありますが、殿下のお考えをお聞かせください。国民の理解を得るためには、どのような対応が必要だとお考えでしょうか」
秋篠宮さまは、皇族の居住部分と応接部分、皇嗣職のスペースの3つが改修の対象で、工事の割合が最も大きかったのは皇嗣職のスペースだったと説明。「今いろいろと話題になっていること」の背景について「その3つの区分けというものが、どうも明確ではなかった、説明が不十分だった」と述べた。