YouTuberはもう食えないのか 「子どもの憧れ」のはずが迷惑系、暴露系、私人逮捕系、そして逮捕者も

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再生回数が稼ぎにくくなり過激な方向へ

   YouTuberという職業は、「劣化」してしまったのか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、YouTubeの収益化の条件(最新は10月3日にグーグルが発表)などを挙げつつ、以前よりもYouTuberが「食えなくなってきている」と指摘する。

「収益化の条件に満たなくなったYouTuberは、そもそも動画を公開しても報酬が支払われません。また、YouTubeの広告単価が以前に比べて低い傾向にあるため、収入が減ったYouTuberが増えていると言えるでしょう」

   さらに、井上氏はYouTuberの「多ジャンル化」もまた、1人当たりの収入を減らす要因であると語る。

「この2年ほど、YouTuberには新たに『教育系』『学び系』といった新ジャンルが誕生するなど、ジャンルの新設には勢いがある一方、(閲覧)ユーザー数の伸びはそれほどでもありません。その結果ユーザーが分散し、動画を公開して再生数が跳ねるということは、5年前に比べると相当起きづらくなってしまっています」
「そのため、ユーザーを集め、かつ、まとまった再生回数を稼ぐには、以前にも増して過激なことをしなければならなくなっています。それまで別のジャンルで活動していたYouTuberが『世直し系』などと称して鞍替えし、さらにその中で過激化したYouTuberが私人逮捕系に移行していきました。世間の人々の『留飲を下げさせる動画』の過激化が、私人逮捕系を生み出したと言えると思います」

   最後に、井上氏は以下のようにも指摘した。

「『私人逮捕』は確かに法律上の権利ですが、非常に限定的なものです。にもかかわらず、あたかも『いついかなる時でも行使できる』かのように錯覚してしまった人物が出てきた結果、今回のような相次ぐ逮捕という事態を招いているのではないでしょうか」

(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)

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