河野太郎デジタル相が2023年11月27日の参院予算委員会で、スマートフォンを使って答弁し、注意を受けた。国民民主党の玉木雄一郎代表は、この対応に「なんでスマホで事実確認することを禁止してるんだろう」とX(旧ツイッター)で疑問を呈した。一方で、これが「不誠実な答弁姿勢」だとする声もある。
「よく話し合ってルール変えたらいいと思う」
注意があったのは、河野氏が19年3月の外務大臣は誰だったかについて、立憲民主党の辻元清美参院議員から質問された際のやり取りだ。スマートフォンを取り出した河野氏が「ちょっと確認しますね」と言って答弁席で操作していると、末松信介委員長から「今ちょっとスマホの利用は...」と注意を受けた。
この報道を受け、玉木氏は同日、スマートフォンで事実確認することが禁止されていることについてXで疑問を呈した。「別にいいんじゃないの。これをきっかけに、よく話し合ってルール変えたらいいと思う」と書き込んだ。
ほかにも、日本維新の会の音喜多駿参院議員は「私はスマホも含めて電子機器の持ち込みは解禁するべきだと思います」などとXで提言。自民党の細野豪志衆院議員も「スマホはダメでタブレットは良いという合理的理由は見いだしにくい」と述べている。
立憲議員からは批判の声
批判もある。立憲の小西洋之参院議員は「質問に意図的に答えずに、スマホ操作という不誠実な答弁姿勢を行ったこと」が「この問題の本質」だとみる。その上で、
「自分が答えたくない国会質問を拒否し、質義者を馬鹿にする行為に及んだ国会否定(=国民否定)の暴挙ではないか」
立憲の小沢一郎衆院議員の事務所のアカウントは、
「これまでの発言や行動からすると、この人物は自分以外の人間を馬鹿にしている人である可能性が高い。記者の質問を無視したり、官僚を罵倒したり、見るに耐えない。人への思いやりが感じられず、どこか危険性すら感じる」
などと人格批判を展開した。