隣にリッツ・カールトン開業も...福岡老舗ホテル「全く影響ない」 社長が「プラスの効果」まで見込む理由

国際会議誘致で「これまで来なかった客層の方々が来られる」

   林田氏は「歴史だけはしっかりあるもんですから、固定客のお客様が非常に多いところがあって...」とも話し、固定客のリピート増と全国的な客室単価上昇で「いい影響に、むしろなっている」とした。

   リッツ・カールトンの開業で国際会議の誘致に成功すれば、西鉄グランドが受け皿になることにも期待を寄せた。

「これまで来なかった客層の方々が来られて、お付きの方もたくさん来られる。当然、海外の報道(機関)の方もたくさんお見えになる。そういった方々の受け皿としても、私どものホテルは松竹梅取りそろえているので(編注:西鉄は『ソラリア』『クルーム』など複数ブランドを展開している)、十分に対応できて需要も見込めるのではないかと...。プラスの効果しかない」

   西鉄グランドの利用客からは、開業から55年が経過しようとする中で「風格が出てきた」といった声も寄せられているといい、林田氏は

「明確な差別化の中で、むしろ貴重な存在として今後もその役割を発揮していくのでは」

と話した。

   福岡大名ガーデンシティの開業は、福岡市が進めてきた大名小跡地の再開発事業の一環。積水ハウス、西鉄、三菱地所、西部ガス、西日本新聞などでつくる企業グループが優先交渉権を得て実現したという経緯がある。そのため、ザ・リッツ・カールトンが入居する福岡大名ガーデンシティの成功は西鉄の利益にもつながる、という側面もある。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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