性的同意サービス「キロク」、「2日間は同意の取消可能」に疑問の声 広報担当者「真摯に受け止めアップデート」検討

「全ての材料ではなく、一助と考えていただければ」

   「キロク」の広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、取り消し機能を実装の理由と時間設定について次のように説明した。

「目的としては、1番の懸念である強制(的な同意)を避けるための機能となっております。弁護士さんからいただいた見解としては、強制により同意してしまった場合、(同意してからの)時間が短すぎると(取り消さないよう)圧力をかけられてしまうようなことがあるとよろしくないということでした。ただ、あまりにも長い期間、取り消しが可能でもトラブルの元になります。その折衷の時間として、48時間を設定しています。48時間が、強制されてから時間が経ち、感情的にも整理され、拒否ができるようになる時間設定かなということで、(取り消し可能期間は)『拒否の時間』ということになります」

   一度「キロク」で同意し、その後に取り消しをした場合、それをもって取り消された側が性的な行為を強制したことになるかというとそうではなく、「キロク」以外のさまざまなやり取りを含めて判断されることになると思われるとも説明。「『キロク』が全ての(同意の証拠としての)材料ではなく、一助と考えていただければ」とした。

   同意を取り消す場合、条件などはなく、取り消した側に取り消しの記録は残るが、取り消された側に通知されることはないという。その理由について担当者は「例えば、強制されて同意した場合、取り消したことをその人物が知ってしまえばトラブルになると思われるので、それを避けるためです」と説明した。

   Xでの「悪用されるのでは」などの声については、

「どうしてもそのようなご懸念の声はあるので、何かしらの対策となる仕組みは考えていきたいと思います。以前のリリース時、女性側の立場から『強制されたらどうするんだ』という声を多くいただいたので、今回はそれに合わせてアップデートいたしました。今いただいているご意見は男性側のご懸念だと思いますので、ご要望を真摯に受け止めて、アップデートする方法などを考えていきたいと思っております」

と説明した。正式版は12月中旬のリリースを予定している。

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