2023年11月22日にテスト版が先行リリースされた性的同意サービス「キロク」をめぐり、X(旧ツイッター)上では「悪用されるのではないか」などと疑問の声が出ている。「誤入力や強制的な同意オペレーションへの対応」として「同意した日から2日間は同意を取消できる機能」が実装されたためだ。
広報担当者は11月24日のJ-CASTニュースの取材に対し、サービスは「全ての(同意の証拠としての)材料ではなく、一助と考えていただければ」だとした上で「ご要望を真摯に受け止めて、アップデートする方法などを考えていきたいと思っております」と話した。
機能導入は「誤入力や強制的な同意オペレーションへの対応」
発表では、キロクは7月13日の不同意性交等罪の新設に伴う性行為の同意を、複雑な手順なく行えるサービスだとうたっている。弁護士が監修したとしている。8月16日に配信が発表されると、SNSで「強制的に同意させられる危険があるのではないか」といった意見が寄せられ話題となった。その後、8月23日にセキュリティー強化などのためとして、25日に予定していたリリース日を年内に延期すると発表していた。
テスト版の配信が始まった11月22日の発表によると、(1)「利用の簡略化」(2)「誤入力や強制的な同意オペレーションへの対応」について調整したとしており、それぞれ下記のように内容を説明している。
(1)利用の簡略化
「普段使用しているメールアドレスからログインが可能になり、アプリダウンロード等の手間を無くし誰でも簡単にご利用いただけます」
(2)誤入力や強制的な同意オペレーションへの対応
「誤入力やその場で断ることが不可能だった等の強制的に同意オペレーションをさせられる場合を想定し、同意した日から2日間は同意を取消できる機能を実装」
このうち「同意した日から2日間は同意を取消できる機能」に対し、Xでは「後から一方的に取り消しができるなら同意の意味がないのでは」「後から同意を取り消して、『同意がなかった』と金銭を要求するなど悪用されるのではないか」などとする声が寄せられている。