ボージョレ・ヌーボーが2023年11月16日午前0時に解禁され、今年の味を楽しんだ人もいるだろう。新型コロナウイルスによる規制がなくなり、各メディアは解禁の賑わいの様子を報道していた。
ところで、解禁日から流通を始めた商品は、売れ残ってしまった場合どのように扱われるのだろうか。
「遅くとも翌年の春までがおすすめ」
ボージョレ・ヌーボーは、その年の新作ワイン。味や風味はもちろん、「出来立てであること」もまた愛でられる要素と言って良いだろう。広辞苑には「ボジョレー地方産のワインの新酒」(広辞苑における表記は「ボジョレー・ヌーヴォー」)と、その名前に「新しい」という意味を含んでいるワインだと示されている。
ただそうなると、売れ残ってしまった場合、大きく価値が下がることになりはしないか。インターネット上の質問サイトを見てみると、「売れ残ったボージョレ・ヌーボーはどうしているんでしょう」といった質問がある。
日本国内でボージョレ・ヌーボーを扱うサントリーのウェブサイトには、いつ頃までおいしく飲めるか、賞味期限はあるかを問う内容が載っていた。答えは、
「(ボージョレ・ヌーボーは)出来立てのフレッシュさが魅力のワインです。一般的には熟成をさせずにフレッシュなお味をお楽しみいただくものなので、遅くとも翌年の春までがおすすめです」
熟成を目指さない以上、それこそ「〇年物のボージョレ・ヌーボー」をあまり聞かないのは必然と言えるだろう。
「売れ残った商品の扱い」各社の答えは
J-CASTニュースBiz編集部は日本国内でボージョレ・ヌーボーを扱う4社に、売れ残った商品はどのように扱われるのかについて質問。これに対し、期限までに3社から回答があった。
「販売後の製品につきましては、卸/小売店様・料飲店様のご判断となります」(サントリーホールディングス株式会社広報部)
「新酒の期間で楽しんでいただけるよう、適切な数量での取引をおこなっている。店頭の在庫になったものの取り扱いについては、流通企業様側の判断になる。当社としては、仕入れ前に事前に数量を確定させるため、メーカーとしての在庫は発生せず、売れ残りは無い状況」(メルシャン=同社はキリングループのため、キリンホールディングス広報担当が回答)
「受注段階でできる限り精査して、適正な数量を輸入していますので、多くは年内に出荷しています。ボージョレ・ヌーボーは旬を楽しんでいただきたいものですが、ワインには賞味期限がないため、すぐに廃棄するものではなく数年かけても問題ないので、徐々に販売継続しています」(アサヒビール広報部)
(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)