登録者数12万超VTuber「金美館通りの藤村さん」が2023年11月18日、YouTubeでホストクラブの「売掛」システムについて、全面的に禁止になればホストによる立て替えが増えるだけなどと持論を展開した。売掛とは、いわゆるツケ払いのことを指す。
藤村さんは、約5年前まで10年以上ホスト通いをしていた元「ホス狂い」(編注:ホストにハマった人)だという。
売掛ができないと客は...
藤村さんは、「売掛を規制したら歌舞伎町は平和になるのか」という問いに「ならないですね」と断言。「売掛ができなくなったら立て替えをすればいいじゃんとなるからです」とした。
藤村さんによると、かつては最低料金が安く、売掛がないシステムのホストクラブの一種「メンズキャバクラ」が一世を風靡した時代があった。だが、売掛がなくても女性客が競い合って大金をつぎ込むことは変わらなかったという。
ソーシャルゲームで見るような「無課金勢」と一部の「重課金勢」がいるようなものだと説明。売掛ができない場合、客は立て替えをしてもらったり、クレジットカード、消費者金融でお金を工面するという。
「立て替えは今のホストクラブでもあります。売掛は基本的に長期の分割払いみたいな感じではなくて次の入金日までに用意しなきゃいけないシステムです。金額が500万とかになると1か月で用意するのはなかなか難しいから一旦ホストが立て替えます。売掛制度が全面的に禁止になれば代わりにこの立て替えが今よりも増えるだけです。しかもこっちは完全にホストと女の子、個人間のお金の貸し借りという形になります。こうなるともっと実態の把握だとか規制に関しては難しくなるかもしれないですね」
「売り掛け制度自体の禁止に関しては個人的には賛成です」
立て替えでホストがお金を持っていない場合は、店から前借りするという。客からお金を回収できなかったらホスト自身で支払うことになるため、売掛と変わらないと述べる。
店にとっては客でもホストでも、支払ってもらえれば「どっちでもいい」とする。客が支払いを放棄し、店の代表にアダルトビデオの出演を強要されたホストもいたという。
「華やかな世界に見えますが、ナンバーや肩書を餌に売掛や前借りを使ってでも売り上げをあげろと煽られて、ホストクラブで一番店から搾取されてるのは実は女の子じゃなくてホストの方かもしれないです」
立て替え金を返済している間はホストから関係を切られることがないため、自ら建て替えを要求する客もいると説明した。
しかし、返済途中でホストに愛想を尽かしたり別に好きな人ができると「あいつに無理やり借金させられた」と感じる客もいるとする。
藤村さんは「今、国会とかで多数のホストの被害にあった女の子の話題が上がっているそうですが、女の子側の話を一方的に鵜呑みにしているだけじゃないのか」「相手のホストとのラインを遡って客観的に検証したりしたのか」と疑問を呈した。
「売り掛け制度自体の禁止に関しては個人的には賛成です。女の子と同じくらいホストにも負担になっているし、店は結局女の子とホストどちらからでもお金さえ取れればいいだけなので、なくした方が実際はホストも喜ぶと思います。ただホストにはまって大金を使うために夜の世界で働く女の子が減るかというと、立て替えという手段もあるから大して変わらないと思う」と持論を展開した。
動画には、「一番リアルで納得の内容でした」「どっぷり浸かってた藤村さんが言うと説得力が違う」「核心を突いている」などといったコメントが寄せられている。