司法試験合格者で最も多いのは「予備試験」通過組 法科大学院を出たのにいまだ合格しない人の胸の内

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新卒で就職という道はなかったのか

   前述の通り、Aさんは1981年度生まれ。この学年がストレートで大卒・新卒で就職したのは、「氷河期世代」の末期とされる2004年4月のはずだ。仮に氷河期が終わっていれば、Aさんは法科大学院に進学せず、就職という道を選んでいた可能性もあったのではないか。

「景気の動向はほとんど影響していないです。元から弁護士になる気でしたし、ロースクール制度、旧試験より合格率アップ、と聞いて『もっとなりやすくなるの?ナイスじゃん』と喜んでホイホイ行ったくらいなので、景気がよくても法科大学院に進んだと思います」

   では、予備試験についてどう思っているのだろうか。

「別にあって良いとは思います。経済的理由などさまざまな理由からロースクールに進学できない(人が)、進学しなくても法曹になれる制度はあった方がいいと思います。ただ、予備試験制度は明らかにロースクールの趣旨とは相容れないと思うので、制度としての矛盾を、行政の側はよくよく意識して、少しでもロースクールに行かないことの『利益』や、ロースクールに行く(予備試験受験生ほど受験に特化してない)『不利益』の差を埋めるように改善してほしいです」

(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)

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