男性は将来の安心のため、今から仕事に貯蓄に頑張ろう!
――「仕事に集中したいから、結婚したくない」という若い女性が増えるのは自然の流れというということですか。
坊美生子さん 昔で言う「バリキャリ」を目指すわけではなくても、未婚のほうが自分のやりたい仕事を続けやすいという意識はあると思います。女性が子どもを持つ負担は大変なものです。性的役割分担が今のままでは、女性は身体的自由と時間を奪われてしまいます。
ただ、世代によって差はありますが、女性にも「家事育児は妻が中心になってやらなくては」という意識が刷り込まれている側面もあります。女性自身がキャリアアップを目指すなら、そこは変えていかなくてはなりません。
――女性はシングルで生きても、パワフルな生き方ができるという先例があるわけですが、男性は良くない先例があって心配です。結婚すべきかどうか、悩んでいる若い男性にはどうアドバイスしますか。
坊美生子さん 現在の未婚の高齢男性の経済状況が厳しいからといって、結婚すればよくなるとは決して言えません。先ほど述べたように、むしろ、経済状況が厳しいために、結婚自体が難しいという方もいると思います。
希望する方は家庭を持ち、また老後も安定した生活を目指すためには、現役時代のうちにキャリアアップし、年収水準を少しでも上げるように、挑戦し続けてください。「人生100年」と言われていますから、長い老後を見据えて、計画的に資産形成していくことも大切です。妻に安定収入を求める若い男性が増えていますが、夫が家事や育児をしっかり分担しなければならないことも、理解しておきましょう。稼ぎをシェアするなら、家庭のことも、妻とシェアすることは当然です。