「男性専用車両」が登場する。2023年11月18日、東京都内を走る都電荒川線だ。1日限定のイベントとなる。
現在、首都圏を走る主要な鉄道路線で、「男性専用車両」を設置しているところはない。J-CASTニュースBizではこの機会に、「なぜ?」を数社に質問した。
「社会的認知度を高めようと」
男性専用車両が都電荒川線を走るのは、2022年11月19日、23年6月3日に続き今回が3回目。J-CASTニュースBiz編集部は、主催団体「日本弱者男性センター」に取材した。担当者は、「元々私達は『男性専用車両』の実現を求めております」と、鉄道各社に男性専用車両が常設されることを以前から呼びかけてきたという。
男性専用車両とは、各鉄道会社に設置されている「女性専用車両」と対をなす概念。担当者は、「私達だけで鉄道会社に対して男性専用車両の設置を求めても不可能だと思いました。そこで電車を貸し切って、まずはイベントとして社会的認知度を高めようと考えました」と明かす。
ただ、電車を貸し切るには相当額が必要だ。実際、通常の鉄道車両は「到底私達が用意できる金額ではありませんでした」。費用面で可能だったのが、都電荒川線だという。今後は「各地でも男性専用車両イベントを開催したい」と意気込む。
そもそも「男性専用車両」が、鉄道路線で常設されていない理由はあるのだろうか。首都圏の鉄道3社に取材した。
東京メトロ、西武鉄道の回答は
東京メトロは、「女性専用車については、過去、行政からの各種要請があった経緯を踏まえ、導入に至りました。男性専用車については、現時点では導入予定はございません」と答えた。
西武鉄道は、「そういった(男性専用車両設置の)ご要望は極めて少なく、現状導入の計画はございません」と回答した。
なおもう1社については現在取材中で、回答があり次第追記する予定だ。
(J-CASTニュース編集部Biz 坂下朋永)