「市民への公開のあり方について課題を提起する趣旨で報道」
一方、記事でコメントした山梨県文化振興・文化財課の文化企画指導監は11月14日、現地説明会について「できなかったのは残念」などとしたのは事実とし、「もっとお話はしましたが、部分的に切り取られたとは感じておらず、記事に特段不満はありません」と取材に述べた。ただ、「文化財も地域経済も大事で、南アルプス市はやるべきことはやったため、今回の発掘調査に問題はないと考えています」と話した。
朝日の記事は法律違反であるかのような印象操作だと市教委が取材に述べるなどし、識者の1人が発言の一部が切り取られたとしたことについて、朝日新聞社の広報部は16日、「まとめて回答致します」と取材に答えたうえで、次のようにコメントした。
「ご指摘の記事は、貴重な遺構が発掘調査を終えて埋め戻される前に、一般向けの現地説明会が開催されなかった問題を取り上げました。開発スケジュールを優先せざるをえない遺跡調査の現状とともに、市民への公開のあり方について課題を提起する趣旨で報道したものです。なお、現地説明会を開くことが難しかった事情については、『開発との兼ね合いでスケジュールがタイトで時間がとれなかった』とする市教委の見解を本文で紹介しています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)