作家・村上春樹さんの代表作を原作にした舞台「ねじまき鳥クロニクル」主催者が2023年11月14日、同日行われた公演のトークイベントで不適切な発言があったとX(旧ツイッター)で謝罪。主人公・岡田トオルを演じる俳優・成河さんも自身の発言をブログで謝罪した。
成河さんの発言をめぐっては、女性蔑視的な内容があったとみられ、観客とみられるユーザーが「よく言えたなあんなこと」「すべて台無しになりました」などの非難をSNSに投稿している。
「全てを台無しにするような表現でした」
舞台は、俳優・渡辺大知さんと成河さんが主人公の2人1役を演じ、門脇麦さんが女子高生・笠原メイを演じる。2020年に初演したが、新型コロナウイルスの影響で公演期間を短縮。23年11月7日から再演された。
問題となったのは、14日に行われた公演のトークイベントでの成河さんの発言だ。観客とみられるユーザーは、SNSで「あれは女性の身体に対する侮辱だった」「絶対それ言っちゃダメだろって思ってた」「すべて台無しになりました」などと投稿した。
主催者は同日、「本日終演後に開催いたしましたトークイベントにおいて、一部不適切な表現を含む発言がございましたことに対し、主催者として深くお詫び申しあげます」とXで謝罪。再発防止に努めるとした。
成河さんも同日、「酷く間違った不適切な表現をしてしまいました。作品をお楽しみ頂いたあとで、全てを台無しにするような表現でした」とブログで謝罪。「繊細な作品を扱っていながらの、軽率で低俗な自分の言葉づかいを、心の底から恥じ、反省をしています」と述べた。
発言内容について、「言いたいこと、名前をつけたい事柄については別にありました。それを敢えてあのような稚拙な表現で伝えようとしたのは、まさに自分自身の甘さであり考えの足りなさそのものの現れであったと、いま、思い至っています」と振り返り、「言葉を扱うことについて、その資格について、もう一度、真摯に自分自身を見つめ直したいと思います」とコメントしている。