学部ごとに出題科目・範囲は変わるか
受験生にとって気になるのは、受験科目の変動の有無だ。現時点で、東工大の2次試験の内容は、「数学IA・IIB・III・英語・物理・化学」。一方、医科歯科大の医学部(保険衛生学科看護学専攻を除く)および歯学部歯学科の2次試験(前期日程)の内容は、「数学IA・IIB・III・英語・物理、化学、生物から2つ」だ。合併後、学部ごとに出題科目の増減や出題範囲の拡大・縮小が起きたりするのだろうか。
住吉氏は、東京科学大学に設置される医学部(保険衛生学科看護学専攻を除く)と歯学部歯学科の数学の出題範囲について、「『2024年度中に合併』が実現されれば,2025年度入試から東京科学大学となりますが,そのタイミングで新課程入試が始まります。それに伴って、科目の枠組みが変わった数学に関しては従来の『IA・IIB・III』から『IA・IIB・IIIC』になり、共通テストでは『情報』も科されると、両大学から予告があります」。一方、上記以外の学科(医学部保険衛生学科看護学専攻、歯学部口腔保健学科)も含めて、「学位や教養課程について、『大学統合時は変更しないが、その後は2028年3月までに組織改変も含めて議論を進める』とされているので、初回より後の入試ついては、それに伴った変更や、一本化などもないとは言い切れません。一方で、学部によって試験が異なり、両者のカラーが保たれる可能性も十分にあると思います」との考えを示した。
理科については、東工大側の学部に変動はないのではと予想しつつ、医科歯科大側の医学部と歯学部については現状通りの「物理、化学、生物から2つ」の可能性に加え、仮に、後に一本化されることとなれば、「物理・化学」と、東工大寄りになる可能性もないとは言えないと指摘した。