11月なのに暑い!「立冬」直前に夏日とは ビジネスレター「時候の挨拶」どうすれば?

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   2023年11月初めは、例年の同時期よりもはるかに暑い。その証拠に、全国各地で夏日が続出し、東京では7日に月内3回目となった。これは1875年の統計開始以来、11月として過去最多記録だ。

   となると、ビジネスレターにおける11月の「時候の挨拶」が、何だか白々しくなってしまわないだろうか。今年は11月8日がもう「立冬」であるにもかかわらず、この暑さ。時候の挨拶と実際の気温の隔たりを埋める言い回しはないものか。マナー講師で日本プロトコール・マナー協会理事長の船田三和子氏に取材し、意見を求めた。

  • いつまでたっても季節が変わらない……!?
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「定型から取ってつけたよう」になってはダメ

   11月の時候の挨拶の例を見てみると、「冷雨の候」「向寒の候」といった、いかにも寒々とした印象のものが目立つ。最高気温が25度以上30度未満の夏日に、「冷雨」「向寒」とは......確かに白々しさは否めない。

   時候の挨拶は、気温を意識した上で選んだ方が良いのか。船田氏は、

「時候の挨拶は、気候や自然の変化、動植物の動き、旬のもの、歳時記などを取り入れて『今の情景』を描写いたします。今年の場合、11月で夏日があるというのは異常なことですので、意識して書くことにより定型から取ってつけたようにならず、気の利いた挨拶と感じていただけるでしょう」

と説明。つまり、例年の挨拶文の選び方とは違う対応を推奨する。そのうえで船田氏は、具体的な手法を示してくれた。

「11月7日ころ(今年は11月8日)には立冬を迎え、暦の上では冬の始まりであり、冷え込みが増し、木枯らしも吹き始めるころなので、それを表現した定型の挨拶が多いのですが、それらは避けたほうがよいでしょう」
「特に、『霜』『寒』『雪』という漢字が入っているものは、夏日とは乖離が大きすぎて違和感がありますので避けたほうがよいでしょう。具体的には、漢語調でいえば、『初霜の候』『初雪の候』『寒冷の候』、和語調でいえば、『初霜の知らせが届くころとなりました』『冷気が一段と強まってまいりました』『色とりどりの錦の秋も過ぎ』『冬が駆け足で近づいてくる頃』などです」
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