格闘家の鈴木千裕選手が「今の日本の格闘技は不良が輝く時代になっちゃっていて、ヤンキーとかそういう人たちが表舞台に出て、格闘技の質を下げている」と語ったことについて、元K-1ファイターの魔裟斗さんが2023年11月5日にYouTubeで公開した動画で「格闘技の未来がなくなるね」などと発言した。
これについて、格闘家の朝倉未来選手、朝倉海選手が所属するジム「トライフォース赤坂」を運営する弁護士・格闘家の堀鉄平氏が6日、「ぜんぜん違うと思いますよ」などとX(ツイッター)で反論している。
「せっかく俺たちが格闘技をスポーツに持って行ってさ...」
鈴木選手は11月4日、アゼルバイジャンで行われた「RIZIN LANDMARK 7」でヴガール・ケラモフ選手を破り、フェザー級新王者となった。試合後の会見では、「今の日本の格闘技は不良が輝く時代になっちゃっていて、ヤンキーとかそういう人たちが表舞台に出て、格闘技の質を下げている。じゃなくて、本物が本当に格闘技をちゃんとやって、遊びも断ち切って真面目にやっている人が報われる格闘技業界を作りたい。そういうものを子どもたちに見せたい」などと語った。
魔裟斗さんは5日公開の動画で、「千裕くんが言ってるようにさ、日本の格闘技は不良の人とかヤンキーとかが輝く時代になってしまったっていう、そうなっちゃうと格闘技の未来がなくなるね。裾野が萎んじゃうね。せっかく俺たちが格闘技をスポーツに持って行ってさ、格闘技の裾野を広げたのにさ」と鈴木選手の発言を擁護。「格闘技はスポーツであってほしい」というテロップを添えていた。
「(格闘技が)不良のヤンチャなものになってしまうと、親が子どもにやらせたくないからね。そうすると裾野がまたこう小さなパイになって、10年後、20年後、人口が減っちゃうじゃない」と格闘技界の行く末を案じていた。
魔裟斗さんは、「不良が更生してスポーツやるんならいいけど、俺もヤンチャな頃もあったけどさ。途中から自分の中でアスリートに変わってたからね。K-1という舞台だってあったけど、自分の中ではアスリートの舞台だと思ってやってたからね。だからそれなりの言動もしたしさ、記者会見の時はちゃんと、それなりのファッションもしたしさ」と、格闘エンタメとスポーツの線引きを明確にした。
魔裟斗さんは、「正統派の方が、(格闘技界の)裾野が広がるんじゃないか」「ボクシングの井上尚弥選手とか見てると、親もああさせたいと思う人も多いんじゃないの?」としながら、「やっぱチャンピオンっていうのが格闘技界のイメージを決めるから」とコメントした。