「転職で給料増えた」過去最高を更新 ITエンジニアは転職者の4割が年収アップに成功

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   転職したら前職より給料が1割以上も増えた――。そう回答した転職者の割合が過去最高になったという調査結果が出た。

   コロナ禍によるリストラなどで少なくなっていた「年収アップ転職」のチャンスが、人手不足の中で回復していることをうかがわせる。「お金による人材の奪い合い」は、今後増えていくのかもしれない。

  • 転職で収入アップだ
    転職で収入アップだ
  • 「2023年7-9月期 転職時の賃金変動状況」(リクルート調べ)より全体数値
    「2023年7-9月期 転職時の賃金変動状況」(リクルート調べ)より全体数値
  • 「2023年7-9月期 転職時の賃金変動状況」(リクルート調べ)より機械・電気・化学エンジニア
    「2023年7-9月期 転職時の賃金変動状況」(リクルート調べ)より機械・電気・化学エンジニア
  • 転職で収入アップだ
  • 「2023年7-9月期 転職時の賃金変動状況」(リクルート調べ)より全体数値
  • 「2023年7-9月期 転職時の賃金変動状況」(リクルート調べ)より機械・電気・化学エンジニア

伸びの傾向は業種により違い

   この結果は、転職支援サービス「リクルートエージェント」が調査した2023年7月~9月の「転職時の賃金変動状況」によるもの(結果は11月2日発表)。前職と比べ賃金が明確に(1割以上)増加した転職者数の割合は、全体で35.3%と過去最高を更新した。

   この数字はリーマンショックの2009年度には18.9%にまで落ち込んでいたが、2018年度には30.1%にまで増加。コロナ禍の2020年度にはふたたび20%台に落ち込んでいた。背景には休業リストラによる人余りがあったかもしれない。

   これが2021年7月~9月になると、30.5%とコロナ前の水準に回復。その後の2年間でも急速な右肩上がりを続けており、今後も過去最高を更新しそうな勢いだが、伸びの傾向は業種によってやや異なっている。

   最も割合が高い職種は「ITエンジニア」の39.9%で、転職者10人に4人は「給料が1割以上増えた」と答えている。ただし2023年の1月~3月および同年4月~6月は40.3%であり、微減か横ばいといったところだ。

   調査元によると、「賃金変動」の計算に使われる前職の賃金は時間外労働等の「変動する割増賃金」を含むが、転職後の賃金にはそれらが含まれないため、「1割以上増えた」回答者は実態より低めの値となる傾向があるという。

   特にITエンジニアの場合は時間外労働が多い傾向にあり、転職で給料アップした人がさらに多い可能性がある。

   次に割合が高かった職種は「接客・販売・店長・コールセンター」の39.4%。いわゆるオペレーション職だ。すでに深刻な人手不足の解消が見込めない職場では、コールセンターでチャットボットを使ったり、一部のファミリーレストランで配膳ロボットを導入するなどの工夫を行っている。

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