「26歳最年少」強調されるのは「どう考えてもプラス」 髙島崚輔・芦屋市長が「発信力」を重要視する理由

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市役所は「やっているのなら、もっとアピールしたらいい」

JR芦屋駅南地区の再開発が課題になっている
JR芦屋駅南地区の再開発が課題になっている

―― 市長のSNS含め、情報発信は大事ですね。

髙島: まさにそうです。市役所の職員の方に「なんで発信しないんですか」と聞いたんですよ。やっているのなら、もっとアピールしたらいいじゃないですか。ところが「市役所というのはある種、やって当然。税金をいただいている立場なので...」と。具体例を挙げると、マイナンバーのひも付けの誤りが全国の自治体で発覚して、芦屋市でもいち早く調査をしました。結果的にミスはないことが分かり、政府が公表した「個別データの点検が必要な自治体」にも含まれませんでした。だったら、「ちゃんと調べて、ミスはありませんでした。良かったです」って言ったらいいじゃないですか。ですが、実際は「いえ、いいです。調べることが仕事なので」。

―― 奥ゆかしいですね。

髙島: ですよね! そういうことをやっているから「仕事しない」と誤解されているのでは?という話をしましたが、それでも「市役所から言うのは...」というので、内容が合っているかを確認してもらった上で自分のSNSで発信しました。その結果、やはり市民からの反応が良かったんですよ。やっぱり安心するじゃないですか。あれだけ報道が過熱していると、「うちはどうなの?」と絶対なるので、そういうところをいかにアピールするか、私も言い続けなければならないし、少しずつ意識改革できないかと思っています。

―― 自分は福岡市出身なのですが、高島宗一郎市長は情報発信が多いですね。

髙島: 福岡に負けないように、と言うわけではないですが、「市役所の人たち頑張ってるね」とか「芦屋の市役所って前向きだね」と思われることの無形の価値の大きさは計り知れないと思います。行政としては、残念ながら市民の方の要望に応えられないことや、耳の痛い話をしなければいけないタイミングも存在するわけです。そういう時に、日頃から頑張っている人たちから「ごめんなさい、ここはこうなんです」と言われることと、何をやっているんだかよく分からない人から「ダメです」と言われるのでは全く違いますよね。そこの「信頼の貯金」をどう積み重ねるかを大事にしたいです。

―― リソースは限られていますからね。例えばですが、ごみ収集の回数が減ったり、水道代が値上がりしたり...、といったお願いをしないといけないタイミングが出てくるかもしれません。

髙島: まさにそうなんです。ごみと水道は今のところ大丈夫そうですが、それ以外も含めて、苦渋の決断をしなければならないタイミングは絶対にあると思っています。いろんな仕組みが、この先40年同じなわけがありませんし。
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