「実は芦屋って、めちゃくちゃ有利なポジションに」
―― 1点目の問題は、時間をかけていたら高齢化が急速に進む中では間に合わない、というニュアンスですよね。
髙島: 実は芦屋って、めちゃくちゃ有利なポジションにいると思うんですよね。10万人も人口がいないような市の名前をある程度の人が知っているというのは、それだけで相当に大きなアドバンテージだと思うんです。普通知りませんよね。
―― 「芦屋出身のお嬢様」といった言い方もありますね。ベタな表現ですが...、総じて「お金持ち」というイメージです。
髙島: イメージだとしても名前を知ってくださっていますよね。例えば、東京都の人口9万4000人ぐらいの市の名前を知ってますか?と言っても、多分ピンとこないと思うんです。だからこそ、やはり知名度というアドバンテージがある時点でものすごく可能性にあふれています。でも、どんどん若い世代が減っていったり、高齢化率が高くなっていったり......、少子化高齢化の問題や、様々な役所の中の問題も考えると、やはりこのタイミングでやらないと後悔するかな、と思ったのが大きいです。
(インタビュー第2回に続く。10月29日掲載予定です)
髙島崚輔さん プロフィール
たかしま・りょうすけ 芦屋市長。1997年生まれ、大阪府箕面市出身。灘中学・高校卒業後、2015年に東京大学に入学し、後に中退。同年9月ハーバード大学に入学。16年にNPO法人「グローバルな学びのコミュニティ・留学フェローシップ」の理事長に就任し、NPO活動強化のために孫正義育英財団の支援を得て3年間休学した。在学中の19年に芦屋市でインターンを経験した。22年にハーバード大卒(環境工学専攻・環境科学・公共政策副専攻)。23年4月の芦屋市長選に出馬し、史上最年少で初当選。同5月に就任。