岩本勉氏、新庄ハムのドラフト「90点以上」 1位細野晴希に菊池雄星を重ね「伸びしろまだまだ持ってる」

    プロ野球日本ハムの元投手で野球解説者の岩本勉氏(52)が2023年10月26日に公開したユーチューブ動画で、同日都内で行われたドラフト会議を独自に分析し、日本ハムの結果を「90点以上」と評価した。

    日本ハムは西舘勇陽投手(中央大)を1位で指名するも巨人と競合。新庄剛志監督(51)がクジを引いて外した。外れ1位の前田悠伍投手(大阪桐蔭高)はソフトバンク、楽天と競合し、新庄監督に代わってクジを引いた小村勝球団社長が外した。3人目の指名となった細野晴希投手(東洋大)はロッテと競合。稲葉篤紀GM(51)が3度目の正直で引き当てた。

  • 日本ハム・新庄監督(写真:アフロ)
    日本ハム・新庄監督(写真:アフロ)
  • 日本ハム・新庄監督(写真:アフロ)

「今回のドラフトで1番重要なのは即戦力のピッチャー」

    2位以下は野手の交渉権を獲得し、2位・進藤勇也捕手(上武大)、3位・宮崎一樹外野手(山梨学院大)、4位・明瀬諒介内野手(鹿児島城西高)、5位・星野ひので外野手(前橋工高)。育成は3人の選手(投手1人、野手2人)を指名した。

    岩本氏は動画で、日本ハムのチーム事情を踏まえ「即戦力の勝ち星やアウトを取れる見込みのある選手を獲得したいということで、いの1番(西舘)の指名になった」とし、「今回のドラフトで1番重要なのは即戦力のピッチャー、戦えるピッチャー。上沢(直之)のメジャー挑戦、加藤貴之のFA権獲得などがあって、最悪左右のエースが移籍する可能性があるといった中で即戦力のピッチャーを獲得して既存のピッチャーのレベルを上げたい。そういう狙いがあった」と解説した。

    3人目の1位指名でようやく引き当てた細野に関しては、潜在能力を高く評価しつつも慎重な見方をした。

「ちょっと時間がかかってもバタバタしないでください」

    細野の投球を映像で確認したという岩本氏は「ダイナミック。ドラ1で大卒ですから即戦力。いきなりファイターズ、プロ野球の世界で化けてください。そんな選手です。実際、投球スタイルを映像で見た時にもしかしたら数年かかるかもしれないと。それは伸びしろをまだまだ持っている投手だから。今メジャーで頑張っている菊池雄星(ブルージェイズ)さん。そんな香りがしました」と評し、次のように続けた。

    「手足があんな長くてあれだけのサイズを持った選手がいきなりプロで活躍することを願っていますけども、ちょっと時間がかかってもバタバタしないでください。まだ大学を卒業したばかりの選手。将来性という言葉が当てはまる。成長を見せる姿が中堅のピッチャーたち、特に左ピッチャーたちのレベルを上げる。ドラフト会議は戦力になる選手を獲得したい。でも既存の選手たちに好影響を与えるカンフル的な存在もほしい。細野晴希選手は両方持っている」

    2位の進藤、3位宮崎に関してはチームの「カンフル剤」として期待。レギュラー争いに参戦することでそれぞれのポジションの選手を刺激し、競争意識が生まれるとした。

    岩本氏は「今回ファイターズの既存の選手のレベルを上げるべくそういう選手を指名して交渉権を獲得できた」と振り返り、「クジを2回外して『どうよ新庄監督、小村社長』。最後、稲葉GMの笑顔で70点台のドラフト会議の成績が90点以上にドーンと跳ね上がった。その後はとんとん拍子で良い選手を取れた」と評価した。

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