スマホ「満足度」ランキング意外な結果 シェアトップ3「docomo」「au」「SoftBank」がワースト3の理由

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決め手は「料金の安さ」

   J-CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったMMD研究所の担当者の話を聞いた。

――シェアトップ3の「docomo」「au」「SoftBank」が、総合満足度ではワースト3になっていますね。逆にシェアワースト3の「ahamo」「povo」「LINEMO」が満足度ではトップ3になりました。

今年2月にMMD研究所が行なった同様の調査「2023年2月MNOのシェア・満足度調査」でも全く同じ傾向が出ましたから、偶然とは思えません。これは、いったいどういうことなのでしょうか。

担当者 総合満足度のランキングを決める方法として、アンケート時に「料金」「サービス」「通信品質」「顧客サポート」の比重を聞いており、それに沿って点数を算出しています。

その際に利用者が満足度を評価する比重は、毎回「料金」の比率が一番高いのです。だから、結果的に「docomo」「au」「SoftBank」の3つのプランは、ほかの6つに比べて料金が高いため、ワースト3となってしまいます。

近く新しい料金調査を発表しますが、参考までに昨年の料金調査データを【図表4】にまとめました。これを見ると、「docomo」「au」「SoftBank」の3つのプランの月額平均利用料金は9526円です。一方、「ahamo」「povo」「LINEMO」は月額平均利用料金が5072円~6478円ですから、やはり安さが大きな魅力となり、満足度がかなり高くなります。

――そもそも、シェアと満足度の順番が一致しないというか、まるっきり逆転する傾向は、食品業界や自動車業界などでは聞いたことがありません。なぜ、携帯電話業界にだけこういう傾向がみられるのでしょうか。

担当者 シェアの話となると、「docomo」「au」「SoftBank」の3キャリアユーザーはもともとボリュームがありました。それ以外は、2020年9月に菅義偉内閣がスタートして、携帯電話料金値下げを打ち出してからできたサービスが大半です。

歴史が浅いため、満足度とシェアは相関関係にはありません。大手3キャリアは引き続きシェアに占める割合が大きい結果となっています。ただ、シェアの伸び率は新しいユーザーを獲得できていることになるため、満足度と相関しています。

【図表2】で、1年半前の2022年2月からのシェアの伸び率が高いプランをみると、総合満足度トップ3の「ahamo」(プラス1.5%)、「povo」(プラス0.4%)「LINEMO」(プラス0.4%)と、小さいシェア割合ながらも着実にユーザーの心をつかんで伸びていることがわかります。

逆に、総合満足度ワースト3の「SoftBank」(マイナス1.2%)、「docomo」(マイナス1.5%)、「au」(マイナス3.5%)と、満足度が低いため確実にシェアを減らしています。
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