スマホ「満足度」ランキング意外な結果 シェアトップ3「docomo」「au」「SoftBank」がワースト3の理由

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

   スマートフォン料金の値下げ競争が一段落した今、携帯大手のサービスプラン利用者が一番多いのは、また、満足度が高いのはどこだろうか。

   モバイル専門の市場調査を行うMMD研究所(運営元はMMDLabo、東京都港区)が2023年10月19日に発表した「2023年9月MNOのシェア・満足度調査」によると、シェアトップ3の「docomo」「au」「SoftBank」が、満足度ではワースト3に並ぶという「謎の結果」が出た。いったいどういうことか、調査担当者に聞いた。

  • どこのスマホサービスの総合満足度が高い?
    どこのスマホサービスの総合満足度が高い?
  • (図表1)メイン利用とサブ利用の通信サービス(MMD研究所調べ)
    (図表1)メイン利用とサブ利用の通信サービス(MMD研究所調べ)
  • (図表2)大手9サービスの利用率の推移(MMD研究所調べ)
    (図表2)大手9サービスの利用率の推移(MMD研究所調べ)
  • (図表3)大手9サービスの総合満足度(MMD研究所調べ)
    (図表3)大手9サービスの総合満足度(MMD研究所調べ)
  • (図表4)スマホの平均月額料金(2022年)(MMD研究所調べ)
    (図表4)スマホの平均月額料金(2022年)(MMD研究所調べ)
  • どこのスマホサービスの総合満足度が高い?
  • (図表1)メイン利用とサブ利用の通信サービス(MMD研究所調べ)
  • (図表2)大手9サービスの利用率の推移(MMD研究所調べ)
  • (図表3)大手9サービスの総合満足度(MMD研究所調べ)
  • (図表4)スマホの平均月額料金(2022年)(MMD研究所調べ)

「満足度」トップ3は、「ahamo」「LINEMO」「povo」

   MMD研究所の調査(2023年9月22日~27日)は、スマートフォンを所有している18歳~69歳の男女4万人を対象に予備調査が行われ、その後、各プランのユーザー(300人ずつ計2700人)に本調査が行われた。

   調査対象となったサービスプランは、携帯電話大手4社の「docomo」(NTTドコモ)、「au」(KDDI)、「SoftBank」(ソフトバンク)、「Rakuten最強プラン」(楽天モバイル)と、オンライン専用プランおよびサブブランドの「ahamo」(NTTドコモ)、「povo」(KDDI)、「UQ mobile」(同)、「LINEMO」(ソフトバンク)、「Y!mobile」(同)の9つだ。

   まず、通信契約しているスマホを所有している3万6331人を対象に、メインで利用している通信サービスを聞くと、「docomo」(28.9%)、「ahamo」(5.8%)、「au」(16.3%)、「SoftBank」(10.7%)、「Y!mobile」(10.0%)、「UQ mobile」(7.9%)、「Rakuten最強プラン」(7.4%)、「povo」(2.2%)、「LINEMO」(1.2%)、そして「格安スマホ」(MVNO、9.8%)という結果になった【図表1】。

   大手4社の9つのサービスプランを約9割(90.2%)のユーザーを利用しているわけだ。

   9つのサービスをメインで利用している3万2787人を母数にして、各サービスのシェア(利用率)を調べると、1位「docomo」(32.0%)、2位「au」(18.0%)、3位「SoftBank」(11.9%)、4位「Y!mobile」(11.0%)、5位「UQ mobile」(8.8%)、6位「Rakuten最強プラン」(8.2%)、7位「ahamo」(6.4%)、8位「povo」(2.4%)、9位「LINEMO」(1.3%)という結果になった【図表2】。

   ところが、予備調査から9つのサービスを利用している2700人(各300人ずつ)を抽出して「総合満足度」を聞くと、順位が大きく変わったのだ。

   「満足度」を、「料金部門」(安さ、プランの分かりやすさ、お得さ)、「サービス部門」(提供端末やオプションプランなどの豊富さ)、「通信品質部門」(データ通信速度、つながりやすさ)、「顧客サポート部門」(情報の豊富さ、サポート対応の良さ)の4部門で聞き、合計ポイント(1000満点)で「総合満足度」をランキングする仕組みだ。

   すると、意外な結果が出た。満足度1位にシェア7位の「ahamo」(736点)が、2位にシェア9位の「LINEMO」(735点)が、そして3位にシェア8位の「povo」(730点)が入った。一方、満足度7位にシェア2位の「au」(651点)が、8位にシェア1位の「docomo」(647点)が、そして9位にシェア2位の「SoftBank」(637点)が入った【図表3】。

   つまり、シェアの上位3つが、満足度では下位3つに並ぶ逆転劇の結果になったわけだ。これはどういうわけだろうか。

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