「原稿料だけで生活できない」漫画家の嘆き、インボイスで注目 専門家警鐘「業界が改善しなければ衰退する」

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原稿料はどのようなタイミングで上がるのか。

「ほとんど全ての漫画家は、デビューしてから連載作家になるべく、読切作品を数本制作し、長期連載を見込んでの短期連載(3回程度で完結する長編)を製作します。連載を目指すこの段階にある場合、継続的に作品が掲載されていれば、毎年1000円から2000円程度、原稿料が上がっていきます。

連載が決まると、アシスタントを雇わないと進行的に難しくなるので、一気に原稿料が上がります。原稿料が上がる最初のタイミングは連載が決まった時であると思います。その後、連載作品が順調に売り上げを伸ばしていくと、毎年原稿料が上がっていきます。

次に一足飛びに上がるのは、アニメ化などの影響で単行本売り上げが倍増した時です。初版10万部になれば原稿料もそれなりに上がり、初版100万部近くのメガヒット作品となれば、版元は漫画家を他の出版社や媒体に奪われたくないので、一気に数万円上がることもあります。

もともと人気があって、すでに原稿料が相当に高額な漫画家が、さらにメガヒットを出した場合は、原稿料が倍額になるとは思えませんが、少しは値上げするのではないでしょうか。原稿料はその漫画家の編集部への貢献度の高さによって安かったり高かったりする、どこの業界でも同様の分かりやすい仕組みによって決まっていると思います」
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