「ジャニーズ、私ならこう改革する!」コンプライアンスのプロに聞く(後編) 日本のため、経済界の全面的支援が必要だ

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「日本の恥」から「日本の宝」に

――どういうことでしょうか。

前島さん 前編で「白い恋人」の石屋製菓の再建ケースを紹介しましたが、当時、雪印グループの食中毒事件、ミートホープの牛肉偽装など、北海道の食品メーカーでは不祥事が続き、北海道の食の地位がどん底状態でした。

「北海道の宝」である「白い恋人」まで潰してなるものかと、北海道の経済界が団結して北洋銀行の島田俊平氏を石屋製菓の社長に送り込み、その後の再建に当たっても全面協力したのです。

真偽のほどはわかりませんが、報道によると、旧ジャニーズ事務所では何人か経営の専門家に打診しながら断られたため、経営者としての経験が乏しい東山紀之氏が新社長に就いたと聞いております。旧ジャニーズ事務所が国連人権理事会から糾弾されるほどの「日本の恥」といえる存在であるにもかかわらずです。

しかし、10月18日付朝日新聞によると、毎年推計1000億円を超える売上高を誇るエンタメ業界のトップクラスに君臨する会社でもあります。ぜひ、「日本の恥」から日本をよくする「日本の宝」に大変貌してもらい、日本のエンタメ業界をけん引する存在になってほしいものです。

そのためには、「白い恋人」を立ち直らせた北海道経済界のように、経済同友会や経団連が本腰を入れてバックアップして、優れた改革手腕を持つ財界人をジャニーズの経営陣に送り込んでいただきたいと願っています。

(J-CASTニュースBiz編集部 福田和郎)


前島裕美さん
(株式会社)日本能率協会総合研究所組織・人材戦略研究部主任研究員、経営倫理士 お茶の水女子大学大学院修了、2002年同研究所入社。調査研究・コンサルタントとして、約20年にわたり多くの企業のコンプライアンス対策、ダイバーシティーマネジメント、経営改革などを支援。

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